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巨大地震が迫った防災強化、地球温暖化問題や原子力発電所事故が突きつけた省エネ・創エネ、少子高齢化や新興国の台頭によって押し寄せた都市間競争─。激変するニーズに応え、建築や都市の分野で市場を席巻する可能性を秘めた50項目の技術を日経アーキテクチュアが抽出。その将来性の片鱗を探った。「建築技術50」シリーズで紹介する。(日経アーキテクチュア)


 東日本大震災発生以降に高まった発注者の地震対策への関心は、今も変わらない。建物の耐震性能という点で重要なのは、新しい基準や技術を取り込みやすい新築ではなく、既存ストックへの手当てだ。ここでは、既存の木造住宅や超高層ビルの耐震対策と、新築ビルの最新耐震技術として7つの技術を紹介する。

1:木造住宅への外付け耐震補強

<概要>

 木造戸建て住宅に補強材を設置して耐震性能を高める技術。高齢化の進展などによって、居住したままでの施工が可能な外付け改修へのニーズが高まっている。

<実用化や開発の例>

 建物の外壁部から柱や梁にボルトを打ち込んでブレースなどを設置する外付け工法の代表例として、矢作建設工業と名古屋大学が開発した「ウッドピタ」がある。日本建築防災協会から2010年1月にブレースタイプで、11年3月にフレームタイプで技術評価を受けた。フレームタイプは斜材が不要なので南面の大きな開口部などでの採用が広がっている。

写真はフレームタイプのウッドピタを施工した住宅。下部は基礎を新設して固定、上部は既存の梁にアンカー(右の図)で固定する(37ページまでの写真:特記以外は本誌、資料:矢作建設工業の資料を基に本誌が作成)
写真はフレームタイプのウッドピタを施工した住宅。下部は基礎を新設して固定、上部は既存の梁にアンカー(右の図)で固定する(37ページまでの写真:特記以外は本誌、資料:矢作建設工業の資料を基に本誌が作成)

ウッドピタ工法と筋交い補強を比較。日本建築防災協会の技術評価資料に基づいて本誌が作成
ウッドピタ工法と筋交い補強を比較。日本建築防災協会の技術評価資料に基づいて本誌が作成