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 「pepita 井上雄彦meetsガウディ」は漫画家の井上雄彦氏が「人間ガウディ」に迫るプロジェクトである。アントニ・ガウディを知るために、バルセロナではケンプラッツと共にガウディに関わりの深い専門家たちに取材した。彼らが語る「ガウディ像」は、ものづくりの専門家にとっても示唆に富むものだ。2011年12月に発行した書籍+DVD「pepita」には収録していないインタビュー内容を、動画映像とともに計7回にわたって紹介していく。

 第6回で取り上げるのは、サグラダ・ファミリア教会で30年以上に渡って彫刻を制作し続けているブルーノ・ガジャル氏だ。「生誕のファサード」にある写実的彫刻を手始めに、現代的表現の「受難のファサード」では高名な彫刻家ジョセップ・マリア・スビラック氏の助手を務めた。現在は「栄光のファサード」の門扉のデザインなどを手掛けている。アーティストとしてガウディの遺志をどのように引き継いでいるのかを聞いた。(聞き手は高津尚悟=ケンプラッツ編集長)

サグラダ・ファミリア教会の彫刻家であるブルーノ・ガジャル(Bruno Gallart)氏。71歳を迎えた現在でも意欲的に制作を続けている(撮影:川口忠信)
サグラダ・ファミリア教会の彫刻家であるブルーノ・ガジャル(Bruno Gallart)氏。71歳を迎えた現在でも意欲的に制作を続けている(撮影:川口忠信)

彫刻室には様々な模型が並べられている。その模型たちは実寸大に引き延ばされる際、細部へ最終の手直しが加えられて作品となる(撮影:川口忠信)
彫刻室には様々な模型が並べられている。その模型たちは実寸大に引き延ばされる際、細部へ最終の手直しが加えられて作品となる(撮影:川口忠信)

サグラダ・ファミリア教会の彫刻室でガジャル氏にインタビューした(撮影:川口忠信)