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 まるで現代アートのように、額縁内に収められた商品が浮かび上がる。9月12日にオープンした「ANAYI 大丸札幌店」である。デザインは、2004年に開業した新宿・伊勢丹店から継続的に「ANAYI」の店舗を手がけている文田デザインオフィスの文田昭仁氏。「クラシカルな要素に、コンテンポラリーをかけ合わせた」と言う。シャープなフォルムに、ステンレスやタイル、木などの素材がバランス良く組み合わされて、エッジの効いたモダンな空間に仕立てられている。

モチーフとなる額縁を両サイドにしたがえた、シンメトリーな構成のファサード。文田氏いわく「クラシックなたたずまいだけれど、ディテールはモダン」。存在感の強い額縁に対し、中央の2つの什器は20ミリ角のステンレスパイプ製フレームで軽やかさを演出した(写真:ナカサアンドパートナーズ)
モチーフとなる額縁を両サイドにしたがえた、シンメトリーな構成のファサード。文田氏いわく「クラシックなたたずまいだけれど、ディテールはモダン」。存在感の強い額縁に対し、中央の2つの什器は20ミリ角のステンレスパイプ製フレームで軽やかさを演出した(写真:ナカサアンドパートナーズ)

留(とめ)で収められた額縁は、外側から内側に行くにしたがってステンレス、木、クロス、タイルと素材を変えている。木のフレームとタイルの裏にLEDの照明が仕込まれており、浮遊感を強調している。「LEDはコンパクトなので、スマートな収まりにできる」と文田氏。ただし、LEDは色にばらつきがあるので、色温度を確認しながら光の粒をそろえているとのこと(写真:ナカサアンドパートナーズ)
留(とめ)で収められた額縁は、外側から内側に行くにしたがってステンレス、木、クロス、タイルと素材を変えている。木のフレームとタイルの裏にLEDの照明が仕込まれており、浮遊感を強調している。「LEDはコンパクトなので、スマートな収まりにできる」と文田氏。ただし、LEDは色にばらつきがあるので、色温度を確認しながら光の粒をそろえているとのこと(写真:ナカサアンドパートナーズ)

デジタルプリントによる大理石調タイルを張った壁面の一部をニッチにして、ディスプレイ用の棚としている。棚板はビニルレザー張りで、小口にステンレスをあしらった。照明はLED(写真:ナカサアンドパートナーズ)
デジタルプリントによる大理石調タイルを張った壁面の一部をニッチにして、ディスプレイ用の棚としている。棚板はビニルレザー張りで、小口にステンレスをあしらった。照明はLED(写真:ナカサアンドパートナーズ)

店名:ANAYI 大丸札幌店

  • 業態:ブティック
  • 所在地:北海道札幌市中央区北5条西4-7
  • URL:http://www.anayi.com/
  • 営業時間:10:00~20:00
  • 定休日:無休(元日を除く)
  • 内装設計:文田デザインオフィス(文田昭仁)
  • 協力:ウシオスペックス(照明)
  • 施工:ハイ・トゥ・ディー
  • 床面積:84m2

阪口公子=ライターケンプラッツ

 本記事は、有料メールマガジン「日経デザイン Pick's インテリアデザイン‐商空間・超速便」vol.018(2012年12月19日配信)より抜粋。日経デザイン Pick's インテリアデザイン‐商空間・超速便は、飲食店、物販店、各種サービス施設など、商空間デザインの最新情報をいち早くお届けします。商空間のデザインを熟知した写真家集団と専門ライターが、最新物件を撮影・取材。施設の基本コンセプトや業態としての新規性から、デザイン上重要となるディテールや素材、新技術に至るまで、丁寧かつ簡潔に解説します。配信申し込み、サンプル確認などは、下記サイトからどうぞ。

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