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屋上階と塔屋階を補強してトラス構造に

解体中の旧大手町フィナンシャルセンターの外観。同ビルは鉄骨造、鉄筋コンクリート造の24階建て。11年8月に撮影(写真:安川 千秋)
解体中の旧大手町フィナンシャルセンターの外観。同ビルは鉄骨造、鉄筋コンクリート造の24階建て。11年8月に撮影(写真:安川 千秋)
旧大手町フィナンシャルセンターの屋根と足場で囲った建物上部の空間(写真:安川 千秋)
旧大手町フィナンシャルセンターの屋根と足場で囲った建物上部の空間(写真:安川 千秋)

 大成建設がテコレップシステムを採用するのは、赤プリの解体が2件目となる。

 初めて採用したのは、東京・大手町にあった旧大手町フィナンシャルセンターだ。高さ105mの24階建てで、工期は11年2月から12年7月までだった。

 同ビルでは屋根と足場の重さが計1300トンあり、12本の仮設柱で支えた。既存の屋根の下には水平搬送用の天井走行クレーンと、垂直搬送用のテルハと呼ぶクレーンを設置。天井走行クレーンは滑り出し機構を備え、建物の外側に張り出せるようにした。外壁を撤去しやすくするためだ。テルハには解体した鉄骨などをつり下ろす際に発電する機能を持たせた。

 赤プリの解体では、旧大手町フィナンシャルセンターで使った足場をほぼ100%転用した。

 両解体工事で異なる点は主に2つある。

 1つは既存の屋根の補強だ。旧大手町フィナンシャルセンターでは、屋上階の大梁に梁せいが900mmあるH形鋼が使われていた。建物内にある数本の柱を撤去しても、梁せいが大きいので剛性が保てた。

 一方、赤プリは4m間隔で細い鉄骨柱が何本も並ぶ構造だったため、屋上階の梁の梁せいが500mmしかなかった。建物内の柱を撤去すると、剛性が保てない。

 そこで、大成建設JVは屋上階の梁を下弦材に、屋上階よりも7.7m上にある塔屋階の梁を上弦材にしたトラス構造で、建物上部に蓋をする方法を採用。トラス構造の剛性を高めるために、下弦材と上弦材との間に斜材を新たに追加して補強した。トラス構造の側面にある既存の外壁は、そのまま蓋の一部として使った。

赤プリの解体工事の模型。ヘリポートがあった塔屋階と機械室があった屋上階との間に斜材を追加してトラス構造とした(写真:日経アーキテクチュア)
赤プリの解体工事の模型。ヘリポートがあった塔屋階と機械室があった屋上階との間に斜材を追加してトラス構造とした(写真:日経アーキテクチュア)
赤プリの建物上部を写真で見る(写真:日経アーキテクチュア)
赤プリの建物上部を写真で見る(写真:日経アーキテクチュア)