大阪で“最後に残された都心の一等地”とされ、関西経済再生の起爆剤として期待されるJR大阪駅北地域「うめきた」。東側の先行開発区域に完成した超高層の複合ビル群「グランフロント大阪」が4月26日に開業し、うめきたがいよいよお目見えする。
グランフロント大阪は12社の企業連合が主体となって開発・運営する公民連携プロジェクト。約7ヘクタールにもおよぶ広大な敷地には4棟の超高層ビルがそびえたち、オープンスペースには水が流れる広場やけやき並木が続く。緑や自然光が少なかった、これまでの梅田の街のイメージを一変させる街づくりが大きな特徴だ。
3つのブロックからなる建物には、関西の玄関口にふさわしい多様な都市機能が集積。知的創造拠点「ナレッジキャピタル」をはじめ、西日本最大規模のオフィス、ファッションや雑貨、飲食店などが入居する大型複合商業施設、英国系高級ホテル「インターコンチネンタルホテル大阪」、そして分譲住宅が整備されている。
その中核施設が、北館の中低層部分に位置するナレッジキャピタルだ。「技術と感性の融合」を基本コンセプトに、企業や研究者、クリエーターが交流し、生活者の声をフィードバックして新たな商品やサービスなどを生み出すことをめざす。
「単なる研究施設やショールームではなく、生活者に実際に見て使ってもらった反応を製品開発に役立てるのが狙い。一般の人にとっては最先端の技術や本物を見たり、触れたりできる施設」(ナレッジキャピタルのマネージャー、古市涼子氏)という。
延べ床面積は約8万8200m2。国際会議が可能なコンベンションセンターや先端技術を集めたショールーム、企業の取り組みを学べる飲食施設のほか、会員制交流サロン、小規模なレンタルオフィス、多目的劇場など多彩な施設で構成されている。