開発段階の最先端技術を一足先に体験できる「ザ・ラボ」
まず訪れたいのが「ザ・ラボみんなで世界一研究所」。2~3階「アクティブラボ」と1階「カフェラボ」、地下1階「イベントラボ」で構成され、子供から大人まで誰でも気軽に最先端の技術に触れられる。
アクティブラボには15の企業、研究機関、大学などが参画し、開発段階の商品や技術を展示。来場者は展示物を見るだけでなく直接触れたり体験したりでき、そのときの声や意見が製品開発に生かされる。
例えば、アパレル系IT企業「デジタルファッション」のブースでは、洋服の試着シミュレーションをリアルタイムで体験できる。まず人体を3Dスキャナーで測定。次に、等身大のディスプレイに映し出された洋服のなかから好きなものを選ぶと、測定データをもとに洋服が自分の体型や動きにフィットし、本当に試着しているかのように見える。同社では3Dで洋服をデザインし、ファッションショーまで行える人材育成まで行うという。実用化まで時間はかかりそうだが、視覚的に分かりやすいので見学者は多かった。
電通国際情報サービス・オープンイノベーション研究所が取り組むのは、独自開発のミラーサイネージを活用した「スマイル募金プロジェクト」。鏡に向かって笑うと笑顔度が判定され、仮想通貨に交換してくれるというシステムで、笑顔を貯めて福島の小学生に里山留学をプレゼントするという。笑顔が増えるほど協賛企業からの寄付金が増えるという新しい形の社会貢献活動だ。楽しみながら最新技術を体験できるうえ、ガチャガチャでオリジナルグッズがもらえるので、小さな子供におすすめ。
ほかにも伝説のスポーツカーを電気自動車として再現した京都大学発のベンチャー企業や、絵画を立体的に表示する新たな鑑賞方法を可能にした凸版印刷などが出展。人間国宝の桂米朝氏をリアルに再現した人間型ロボット「米朝アンドロイド」も見逃せない。
イベントラボでは2013年9月1日まで日本科学未来館との共同企画により「THE 世界一展」を開催中。世界最小の手術針やスマホなどに使われる電子コンパスなど日本が世界に誇る175点以上の技術や製品の実物などが見られる。また、中央のステージでは日替わりで開発秘話などが聴けるプログラムも用意されている。