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ヘルムート・ヤーンが提案「光の帆」

JR東日本東京工事事務所東京駅開発プロジェクトの武田幸彦・八重洲開発グループリーダー(写真:勝田尚哉)
JR東日本東京工事事務所東京駅開発プロジェクトの武田幸彦・八重洲開発グループリーダー(写真:勝田尚哉)

 JR東日本は「東京ステーションシティ」という東京駅再開発構想において、「東京駅が街になる」をコンセプトに丸の内側は「歴史を象徴する顔」、八重洲側は「未来を象徴する顔」というテーマを設定して再開発を進めている。その具現化が丸の内駅舎保存・復原であり、八重洲口のグランルーフと広場整備だ。

 丸の内、八重洲の再開発コンセプトは、セットで打ち立てられたものだという。大きな契機は2000年に「特例容積率適用区域制度」が創設され、東京駅上空の未利用容積を駅周辺のいくつかのビルに移転させて丸の内駅舎保存・復原の事業費に充てるという計画が立ったことだ。八重洲の方にはこの未利用容積が活用され、02年にJR東日本は東京駅および周辺の整備計画を発表した。

 東京駅をどのように開発していくかという課題について、古くは旧国鉄時代からも数々の方針が論じられてきた。01年には東京都主催の「東京駅周辺の再生整備に関する研究委員会」で今回の開発につながる基本方針が示される。JR東日本はこの方針に従って計画を具現化していった。

 このコンセプトを実際の計画に落とし込むのに、02年にデザインプロポーザルを実施した。透明感のあるクリスタルのツインタワーと、それらをつなぐ「光の帆」というイメージは建築家ヘルムート・ヤーン氏が一体の計画として提案したものだ。現在のノース、サウスの両タワービルとグランルーフの計画の基となった。

 JR東日本東京工事事務所東京駅開発プロジェクトの武田幸彦・八重洲開発グループリーダーは、「社内で検討されていた『先進性・先端性』という八重洲側の開発コンセプトを明確に表現していた」と言う。

 グランルーフは9月20日に完成する。さらに、バスバースやタクシープールなどの整備も含めた駅前交通広場はその約1年後、14年秋の完成を予定している。グランルーフは夜間のライトアップも計画しており、完成が楽しみだ。

全景の完成イメージ(資料:JR東日本)
全景の完成イメージ(資料:JR東日本)

ペデストリアンデッキの完成イメージ。駅側には大規模な壁面緑化が施される(資料:JR東日本)
ペデストリアンデッキの完成イメージ。駅側には大規模な壁面緑化が施される(資料:JR東日本)