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平面ガラスのサイズを4種類に

グリッドとマリオンの関係。ガラスパネルの幅は50mm刻みで1000~1150mmの4種類として、それらを組み合わせることでグリッドに対してマリオンの位置を400mm以内に納めた。BIMソフトでガラスパネルの最適な配置を決めた(資料:ザハ・ハディド・アーキテクツ)
グリッドとマリオンの関係。ガラスパネルの幅は50mm刻みで1000~1150mmの4種類として、それらを組み合わせることでグリッドに対してマリオンの位置を400mm以内に納めた。BIMソフトでガラスパネルの最適な配置を決めた(資料:ザハ・ハディド・アーキテクツ)

 ギャラクシーSOHOは地下1階から地上3階までが商業施設で、地上4階以上がオフィスになっている。商業施設部分の半径の小さいコーナーは曲面ガラスを使用したが、オフィス部分のガラスは、すべて平面ガラスのユニットを使っている。

 全体の基準グリッドは地下の駐車場を考慮して8400mmとし、ガラスユニットの幅は8等分の1050mmを基本とした。当初はすべて同じ1050mm幅のユニットを配して、2枚だけイレギュラーな寸法のユニットを作ればよいと考えていた。

 しかし、ガラス面がグリッドに直交していないので、8400mmごとの間仕切り壁とガラスユニットの接点が合わない問題が発生した。つまり、壁の位置がマリオンの位置と合わないのである。

 次に、1050mmのユニット幅をやめて各グリッド間の実際の距離を8等分したユニットをそれぞれ作るように提案した。しかし、各階のスパンごとにユニット寸法が異なるので、それでは同じサイズのユニットが8枚ずつしか用意できない。ユニット工場もガラス工場も、そして現場でも混乱が生じるだろうと指摘を受けた。

 そこで、各グリッドでのマリオンの位置がぴったり壁の中心とならなくても、200mm幅の間仕切り壁ブロックの中に収まれば良しとすることを考えた。マリオンにも幅があるので、マリオン中心の許容幅を400mmとし、パネルの幅を1000mm、1050mm、1100mm、1150mmの4種類に限定。これらを適宜組み合わせることにより全体を周長の中に収め、かつグリッド中心から200mm以内にマリオンが位置するようにした。

 この作業にはグラスホッパーというプログラムを利用し、上記パラメーターの設定に応じて自動的に4種類のパネル幅が最適に配置されるよう簡易プログラムを組んだ。遠目にはすべて同じ幅のパネルに見えるが、実際には4種類のパネルが組み合わされている。

著者:内山 美之(うちやま よしゆき)
1966年生まれ。神奈川大学卒。ロジャース・スターク・ハーバー・パートナーズ、北川原温建築都市研究所を経て、ザハ・ハディド・アーキテクツで中国プロジェクトを担当。現在は新国立競技場を担当

★次回以降は日経アーキテクチュア本誌日経アーキテクチュア・プレミアムの記事にて