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「側道設置の法的義務はない」

 沿線火災で鉄道に影響が出たのは、有楽町の火災だけではない。例えば12年1月には、JR王子駅(東京都北区)近くで住宅や飲食店などが焼け、京浜東北線などが運転できない状態となった。

 鉄道高架などと近接している建物は多く、沿線火災のリスクはどこにでも存在している。国土交通省鉄道局施設課によれば、鉄道を新たに整備する場合、近接地の火災からの影響を少なくするための側道などを設ける法的な義務はないという。

 東京都によれば、鉄道を高架化する連続立体交差事業においても、側道設置の法的義務はない。「高架化する際に側道を設置する場合は多いが、周辺の日照など都市環境の保全が設置の目的で、沿線火災の影響を防ぐためではない」(東京都建設局道路建設部鉄道関連事業課の担当者)

 東京都は12年から「木密地域不燃化10年プロジェクト」を進めており、不燃化特区の指定や、延焼を防ぐ主要な都市計画道路整備に取り組む。有楽町火災によって浮き彫りとなった線路沿いの不燃化も、今後の課題となりそうだ。