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「採点のポイント」から見た標準解答例1と2の共通点

 以下に、JAEICのウェブサイトで公開された「採点のポイント」を引用します。

平成25年一級建築士試験「設計製図の試験」採点のポイント(JAEIC公開ページから引用)

  • (1)空間構成
  • 1.建築物の配置計画 2.ゾーニング・動線計画 3.要求室等の計画 4.建築物の立体構成等
  • (2)意匠・建築計画
  • 1.要求室の機能性・快適性等 2.図面表現等
  • (3)構造計画
  • 1.構造種別、架構形式及びスパン割り等の計画 2.梁伏図及び部材の断面寸法等
  • (4)設備計画
  • 1.アトリエにおける空調方式、空調機の設置位置及び吹出口・吸込口の計画 2.建築物の省エネルギーの計画 3.受変電設備、空調室外機及び浴室用の給湯・ろ過設備の計画
  • (5)設計条件・要求図面等に対する重大な不適合(以下略)

 「採点のポイント」は、如何なる項目を採点の対象としているかを示してはいるものの、それぞれの項目についてどのように計画すべきであるかを示してはいません。例えば、「採点のポイント」の最初の項目として「空間構成/建築物の配置計画」が挙げられていますが、建築物の配置計画が採点評価の対象となることは明らかながら、具体的にどのような配置としてしまうとどの程度の減点がされるのか等についてはまったく不明です。

 これに対し、製図試験における従来の常識的感覚に沿っており多くの受験生が類似の計画とした標準解答例1と、従来の常識的感覚からするとあまり考えつかないような計画内容である標準解答例2とを併せて眺めるとき、合格レベルと判定される計画内容そのものは幅広く多くのバリエーションが存在することが示されているように読めます。昨年までの合格発表に伴う公表内容でも同様の指摘が可能でしたが、今年の標準解答例は「計画内容そのものについては、かなり幅広く許容している」ことをより強く示しているように思えます。

 その一方で、受験生の常識的感覚では極めて稀で特殊ともいえる計画内容である標準解答例2も、「採点のポイント」に挙げられたそれぞれの項目ごとに、そのような計画としたことについて何かしらの妥当な計画意図や根拠背景などを伴って説明し得るものとなっています。計画内容そのものには大きな差異のある標準解答例1と2ですが、ともに計画の背景を妥当と思える論理で説明できることが共通であると言えそうです。