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 学校の体育館は地震時に安全なのか――。防災科学技術研究所(防災科研)が公開した実大振動実験で、2000年以前に一般的だった仕様の吊り天井が、大地震で崩落するメカニズムが再現された。試験体は間口18.6m、奥行き30mの体育館を模し、屋根勾配に沿って吊り天井仕上げを施したものだ。

実験終了後の試験体。過去に生じた天井落下事故の現場が再現された(写真:ケンプラッツ)
実験終了後の試験体。過去に生じた天井落下事故の現場が再現された(写真:ケンプラッツ)

震度6弱の揺れで天井が崩落する様子。直前の加振で下地が広範囲に破損していた(動画:防災科学技術研究所)

 計測震度階で震度6弱に相当する揺れで加振したところ、天井の鋼製下地を保持するクリップが広範囲に破損、その後の加振で天井面が崩落した。建物の中央部かつ屋根頂部付近では3000galを超える最大応答加速度が観測された。防災科研兵庫耐震工学研究センター(通称、E-ディフェンス)で減災実験研究領域を担当する佐々木智大研究員は実験後、「下地の拘束力が最も弱い建物中央部で、地震力が大幅に増幅されることが確認でき、これまで経験的に語られていた天井の崩壊メカニズムを実証できた」と話している。