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  • (4)バンコクの事例……地元クリエイティブの支援と市民を巻き込む創造都市つくりの実践

プラータン・テーラデータ氏(写真:渡邊浩行)
プラータン・テーラデータ氏(写真:渡邊浩行)

 経済のグローバル化に伴って製造業の世界的な生産拠点として勢いを増すタイでは、クリエイティブの分野の成長も著しい。バンコクを拠点に活動する編集者でありプロデューサーであるプラータン・テーラデータ氏はタイで建築やデザイン、アートに関する英文メディアを発行。さらにバンコクの地域性に根差したカルチャーイベントを企画運営することで、この20年、バンコクのクリエイター、そして創造都市づくりを側面から支援する活動を行ってきた。

 具体的な活動事例の1つは、2013年に開催したアートイベントだ。コンセプトは「ゴミからバンコクを見いだす」。街中いたるところに転がっているゴミを利用し、アーティストが作品化することで、バンコクの持つ都市としてのキャラクターをあぶり出すことが目的だ。加えて、市民とアーティストが一緒になって手を動かすワークショップを通して、バンコク市民に自分たちが毎日どれほどのゴミを排出しているのかを実際に認識させ、啓発する側面も持っていた。

 以上4都市の事例から分かるように、いま最も勢いがあると言われているアジア地域の創造都市づくりは、クリエイターの自発的なプロデュースのもとで行われている。各自が当事者意識を持ち、限りあるリソースと知恵を十二分に使って展開し、短期間で大きな成果を上げてきた。4人のグローバルゲストの経験は横浜、さらには日本各地における創造都市づくりを計画、そして実践していく際の有効なヒントになるはずだ。