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 1956年竣工の団地「烏山住宅」の建て替えプロジェクトにおいて、新たに4棟が竣工。3月31日に内覧会が行われた。サービス付き高齢者向け住宅(サ付き住宅)棟や、元の躯体を生かして改修した住棟改善モデル棟、保育園や病院を備える地域の交流活性化施設など、多世代共生を目指したのが特徴だ。

コーシャハイム千歳烏山10号棟の外観。鉄筋コンクリート造の地上5階建て28戸。要介護度1の夫と介護を必要としない妻といった世帯の入居も想定する(写真:赤坂 麻実)
コーシャハイム千歳烏山10号棟の外観。鉄筋コンクリート造の地上5階建て28戸。要介護度1の夫と介護を必要としない妻といった世帯の入居も想定する(写真:赤坂 麻実)

 このプロジェクトは東京都住宅供給公社(JKK東京、東京都渋谷区)が、21棟で584戸の規模だった烏山住宅を、12棟で599戸規模の「コーシャハイム千歳烏山」に建て替えたもの。1~8号棟は2013年末までに建て替えられ、残る9~12号棟(94戸、うち高齢者向け86戸)が2014年1~2月に竣工した。第1期募集は満室となり、5月に第2期募集を実施する。東京建物不動産販売(東京都新宿区)がJKK東京から建物を一括で借り上げ、サ付き住宅の貸し主、併設施設の事業者となる。9~12号棟の総事業費は約21億5000万円。

 JKK東京は、このサ付き住宅の企画意図を次のように説明した。「高齢者の多くは介護施設への入所ではなく、住み慣れた自宅に住み続けることを希望している。一方で、夫婦どちらかに介護が必要になると、生活などへの不安から特別養護老人ホームへの入所を申し込むケースが多い。高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせる住宅が求められている」(JKK東京の狩野信夫少子高齢対策部長)。JKK東京では、今後も500戸を超える団地の建て替えなどで、サ付き住宅の導入を検討していくとする。

 9号棟と10号棟は全戸が高齢者向け。居室に緊急呼び出しボタンや人感センサーを備えたり、コンセントや換気扇スイッチを車イスに座った状態でも操作しやすい高さに設けたりと工夫をこらした。特に9号棟は要介護度が高い入居者にも対応できるよう、1階に介護事業所を併設。24時間365日、介護スタッフが常駐し、コーシャハイム千歳烏山内のサ付き住宅の緊急コールに即時対応するほか、訪問介護・看護や訪問入浴サービス、デイサービスなどを提供する。さらに1階には、さまざまな家庭料理を提供するレストランを整備。高齢者向けを考慮しておかゆなども提供する。コーシャハイム千歳烏山の住民以外でも利用できるようにする予定という。

9号棟の外観。鉄筋コンクリート造の地上6階建て43戸。9、10、12号棟の設計は東急設計コンサルタント(東京都目黒区)が担当した(写真:赤坂 麻実)
9号棟の外観。鉄筋コンクリート造の地上6階建て43戸。9、10、12号棟の設計は東急設計コンサルタント(東京都目黒区)が担当した(写真:赤坂 麻実)

1階に入るレストラン。このレストランの運営を含め、コーシャハイム千歳烏山の介護サービスはやさしい手(東京都目黒区)が担う(写真:赤坂 麻実)
1階に入るレストラン。このレストランの運営を含め、コーシャハイム千歳烏山の介護サービスはやさしい手(東京都目黒区)が担う(写真:赤坂 麻実)

コンシェルジュカウンター。この奥に介護事業所がある(写真:赤坂 麻実)
コンシェルジュカウンター。この奥に介護事業所がある(写真:赤坂 麻実)

9号棟の高齢者向け住戸の様子。天井に人感センサーを設置。玄関脇の在宅スイッチが入っている状態にもかかわらず人の動きを10時間検知できない場合には、異常を知らせる仕組み(写真:赤坂 麻実)
9号棟の高齢者向け住戸の様子。天井に人感センサーを設置。玄関脇の在宅スイッチが入っている状態にもかかわらず人の動きを10時間検知できない場合には、異常を知らせる仕組み(写真:赤坂 麻実)