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ミニマライゼーションからの脱却

 ダウンライトやスポットライトなど、テクニカル系の照明器具については、各社ともにLED光源へのシフトが概ね完了したようだ。

 光源がLEDへと変換されていく過程で、器具の小型化や薄型化が進んだ結果、シャープでミニマルな形状のLED照明器具が市場を席巻するようになった。しかし今回のLight + Buildingでは、異なる傾向デザインテイストを感じさせる新製品が発表されはじめ、ミニマライゼーション一辺倒のデザインから変化の兆しが見られた。

 ニンバス・グループ(ドイツ)は、これまで一貫してマットな質感のアクリルプレート製カバーを使ったミニマルなLED照明器具を展開してきたが、今回はカバーの表面にオーナメントが施され、丸みを帯びた形状の新作ダウンライト「Louis e Marie」を発表している。ここでは、カザンビ(フィンランド)が開発したBluetoothを使った照明コントロールシステムを推奨していた。

 オリゴ(ドイツ)の新しい24V LEDトラックシステムでは、これまでには見られなかったデザイン傾向のスポットライトが、典型的なシリンダー型のスポットライトに混ざってラインナップされていた。ちなみにこのトラックシステムは、前述の「KNX」や「DALI」の照明制御機器と接続したコントロールが可能だという。

ニンバス・グループによるLEDダウンライトシリーズ「Luois et Marie」。こうした意匠性を高めた照明も、制御システムとセットで展示されていた(写真:Nimbus Group)
ニンバス・グループによるLEDダウンライトシリーズ「Luois et Marie」。こうした意匠性を高めた照明も、制御システムとセットで展示されていた(写真:Nimbus Group)

ニンバス・グループの大多数の製品と同じように、Luois et Marieシリーズには厚さ約1cmのアクリルパネルの穴にLED光源を装填する製品特徴はそのままに、丸みのあるオーナメントが添えられている。アクリルパネルはマグネットで着脱できる構造だ(写真:Nimbus Group)
ニンバス・グループの大多数の製品と同じように、Luois et Marieシリーズには厚さ約1cmのアクリルパネルの穴にLED光源を装填する製品特徴はそのままに、丸みのあるオーナメントが添えられている。アクリルパネルはマグネットで着脱できる構造だ(写真:Nimbus Group)

木の葉型のスポットライト「Flavia」(写真:OLIGO Lichttechnik)
木の葉型のスポットライト「Flavia」(写真:OLIGO Lichttechnik)

 また、ステンク・リヒト(ドイツ)は、共通の直径41mmの小型LEDユニットを組み合わせるなどして、異なるタイプの照明器具として展開可能な新シリーズ「COMBILIGHT」を発表している。このLEDユニットの上部にあるヒートシンクは、小さな花びらのように見え、特徴的だった。

ステンク・リヒトの新製品はダウンライト、スポットライトやペンダントなどに展開可能なシステム。テクニカル的な器具ながら、柔らかい印象を与えるデザインに仕上げている(写真:Steng Licht)
ステンク・リヒトの新製品はダウンライト、スポットライトやペンダントなどに展開可能なシステム。テクニカル的な器具ながら、柔らかい印象を与えるデザインに仕上げている(写真:Steng Licht)

 このような動向を見ていると、人の暮らしている様々な場所で、LED照明がこれまで以上に浸透していくために求められる製品バリエーションはまだまだ不十分であり、今後も補完や拡充のアプローチが続いていくのだろうと思われた。そしてここでも「制御」は重要な要素になっていきそうだ。

さらなるラインナップ拡充も

 LEDを中心とした昨今の照明市場では、新しいテクノロジーの発表や技術的な新規性を打ち出しにくい状況となっている。そのなかで、メーカー各社は製品ラインナップの補完とバリエーションのさらなる拡充を図ろうとしている。

 エルコ(ドイツ)は、積極的なLED光源への変換を進めた結果、既に600点を超える高品質でハイスペックなLED照明製品を揃えているという。

エルコ(ドイツ)は、ローコストながら優れたグレアコントロール機能を備えたベース・ダウンライト「Skim」を発表(写真:ERCO)
エルコ(ドイツ)は、ローコストながら優れたグレアコントロール機能を備えたベース・ダウンライト「Skim」を発表(写真:ERCO)

 ヨーロッパにおいて特に需要が高い、E27口金サイズのクリアタイプLED電球の新製品は、各社が発表していた。その1つ、オスラム(ドイツ)の「LED Superstar」は、「リアルな」白熱電球と同等サイズに小型化したLED電球だ。このため、Eベースの一般的な白熱電球だけに適合していた既設の照明器具などに使っても、サイズ的な問題は生じない。調光機能にも対応していることから、これまでのLED電球では代替できなかった用途での拡販も期待できる。この製品の基本的な部分は、すべてドイツ国内で生産されているそうで、オスラムは4年間の品質保証を約束するなど、品質面でも自信作であることを強調していた。