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“復興”という冠が外れても……

 「“復興”という冠が外れたとしても欲しいと思えるものを提供し、現地の雇用に結びつけたかった」と芦沢氏。「工房長」は、地元で鮨職を営んでいた千葉隆博氏だ。千葉氏がツーバイフォー材でつくる素朴で頑丈な家具は、通信販売で全国に広がり、オフィスやカフェなどでの特注製作も行うようになった。

 木工家具は徐々にバリエーションを拡大。国内の展示会のほかミラノサローネ、メゾン・エ・オブジェ、アンビエンテなど海外の国際見本市にも出展、ロンドンのセレクトショップSCPをはじめとする有名店からのオーダーも受けるようになった。

 14年3月11日。石巻工房はメーカーとしての活動を明確にするため、株式会社化した。5名に増えた現地スタッフは、東北地方でのプロジェクトに家具を通じて関わりながら、日夜、製品の製作にはげんでいる。さらなる事業の充実と拡大のため、ミュージックセキュリティーズ(東京都千代田区)の運営するマイクロ(少額)投資のプラットフォーム「セキュリテ」のファンドも募集中だ。

2014年5月から新たなスペースで活動を始めた石巻工房(写真:石巻工房)
2014年5月から新たなスペースで活動を始めた石巻工房(写真:石巻工房)

石巻2.0(3)震災後4年目の夏