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手塚建築研究所の手塚貴晴代表(写真:日経アーキテクチュア)

 「人が集まることが一番大切。道玄坂の街区でも、センター街のようなにぎわいを実現する」。動き出した渋谷大改造の一翼を担う、手塚建築研究所の手塚貴晴代表はこう語る。

 手塚代表は、東急プラザ渋谷と隣接する街区の計0.6ヘクタールを整備する「道玄坂一丁目駅前地区市街地再開発事業」のデザインアーキテクトを務める。2018年度の開業を目指すこのプロジェクトで手塚代表は、渋谷駅西口の歩行者動線を整理したうえで、東急プラザの背後に控える「渋谷中央街」まで人の流れを呼び込むことを狙う。東京都渋谷区で開催中の「シブヤパブリック展」(主催:渋谷区)の会場を訪れていた手塚代表に話を聞いた。

──東急プラザ渋谷を解体した跡地に地下5階、地上17階、延べ面積約5万9000m2という規模の建物を建設する計画です。デザインに当たって意識していることは何でしょうか。

手塚 建築家として面白い形態をつくって街のシンボルに、というつもりは全然ない。建築というより、アーバンデザインに近い感覚。「これは丸の内ではない」と言い続けています。丸の内は東京の玄関口としてのシンボル性が求められるが、渋谷の魅力は人のにぎわいでしょう。

──人のにぎわいを取り込むために、建物にどんな工夫を求めたのですか?

手塚 まず地権者や設計者にお願いしたのが、1階にある店舗を外に向かって開いてください、ということ。簡単なようでいて、地権者の意向や構造上の制約でなかなか難しい。それから、建物のスカイラインを考えました。駅側から見たときに、渋谷の坂道の要素を取り入れて、変化をつけた外見に調整していきました。渋谷駅と道玄坂街区を結ぶ「門」として、その奥の渋谷中央街まで人の流れを生み出し、にぎわうようにしたい。

手塚代表がデザインアーキテクトを務める、道玄坂一丁目駅前地区市街地再開発事業の建物完成予想図。基本設計は日建設計が担当する。1階には空港リムジンバスの発着所を含むバスターミナルを整備する。2018年度中の開業を目指す(資料:東急不動産)
手塚代表がデザインアーキテクトを務める、道玄坂一丁目駅前地区市街地再開発事業の建物完成予想図。基本設計は日建設計が担当する。1階には空港リムジンバスの発着所を含むバスターミナルを整備する。2018年度中の開業を目指す(資料:東急不動産)