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 建築基準法で定める準耐火構造に準ずる防耐火性能を持つ構造として、住宅金融支援機構が運用している「省令準耐火構造」。その要点の一つは、屋内の壁や天井に、主に石こうボードを防火被覆材として施工し、構造材の燃焼を防ぐことだ。

 防火被覆材に期待される性能を十分に発揮させるために重要となるのが、被覆材同士の目地部分の処理だ。住宅金融支援機構の住宅工事仕様書には、「壁および天井の防火被覆の目地は、防火上支障のないよう処理する」との説明があり、具体的には当て木を設けるなどの方法を例示している。目地部分にできる隙間の程度によっては、炎がそこから燃え抜ける恐れがあるからだ。

 目地部分の処理の良しあしが防耐火性能にどのような影響を及ぼすのかについて、日経ホームビルダーでは簡単な実験で確認してみることにした。次の表に示すように、用意したのは、石こうボードの目地部分の処理方法がそれぞれ異なる四つの試験体だ。

試験体1は、2枚の石こうボードの目地部分に2mm程度の隙間を開けた。目地部分の裏側には当て木を設けていない。試験体2は、試験体1と同様に、目地部分に2mm程度の隙間を開けたが、目地部分の裏側に当て木を設けているところが異なる。試験体3は、石こうボード同士をぴったりくっつけた。目地部分の裏側には当て木を設けていない。試験体4は、試験体3と同様に、石こうボード同士をぴったりとくっつけ、さらに目地部分の裏側に当て木を設けている(資料:日経ホームビルダー)
試験体1は、2枚の石こうボードの目地部分に2mm程度の隙間を開けた。目地部分の裏側には当て木を設けていない。試験体2は、試験体1と同様に、目地部分に2mm程度の隙間を開けたが、目地部分の裏側に当て木を設けているところが異なる。試験体3は、石こうボード同士をぴったりくっつけた。目地部分の裏側には当て木を設けていない。試験体4は、試験体3と同様に、石こうボード同士をぴったりとくっつけ、さらに目地部分の裏側に当て木を設けている(資料:日経ホームビルダー)

試験体1の表側(左)と裏側(右)。裏側には下地材以外に炎の燃え抜けを防ぐ処置は施していない(写真:日経ホームビルダー)
試験体1の表側(左)と裏側(右)。裏側には下地材以外に炎の燃え抜けを防ぐ処置は施していない(写真:日経ホームビルダー)

 実験は、これら各試験体の、石こうボードの目地部分に、バーナーを使って3分間炎を当て、その様子を観察した。

実験では、石こうボードの目地部分にバーナーを使って3分間炎を当て、ボードの裏側の様子を観察した。実験は専門家の指導のもと実施した(写真:日経ホームビルダー)
実験では、石こうボードの目地部分にバーナーを使って3分間炎を当て、ボードの裏側の様子を観察した。実験は専門家の指導のもと実施した(写真:日経ホームビルダー)