PR

簡易タイプでも一定の効果が


 既製の感震ブレーカーは、種類が多数ある。日本配線システム工業会や日本消防設備安全センターが、所定の要件に適合した感震ブレーカーに各団体の認証マークを付けているが、それだけでは性能の違いが分かりにくい。

 そのため検討会は、主要製品の感震性能を調べる試験を実施。その結果を踏まえて、表示すべき性能や感震性能の試験方法などを示したガイドラインを公表した。

 下の表はガイドラインに基づき、主な種類と性能を整理したものだ。種類は、電気工事が必要な「分電盤タイプ」、コンセントに設置する「コンセントタイプ」、電気工事が不要な「簡易タイプ」に分かれる。

主なタイプ別に見た感震ブレーカーの性能と特徴(資料:「大規模地震時の電気火災の発生抑制対策の検討と推進について」を基に日経ホームビルダーが作成)
主なタイプ別に見た感震ブレーカーの性能と特徴(資料:「大規模地震時の電気火災の発生抑制対策の検討と推進について」を基に日経ホームビルダーが作成)

 表の「感震遮断」は地震の揺れを感知して通電を遮断する性能を示す項目、「予防範囲」は通電を遮断する範囲を示す項目だ。「設置箇所を選べるコンセントタイプは、医療機器など停電すると困るものがある家庭に向く。簡易タイプでも、期待する感震性能を得られる製品があることが試験で分かった」と関澤さんは話す。

性能試験の対象になった分電盤タイプの感震ブレーカー。分電盤に遮断機構を組み込んでいる。震度5強以上の揺れを感知すると警報音を鳴らすとともに、警告灯を点滅して異常を知らせ、3分後にブレーカーを遮断する。別売りで、音声を使って警報を伝える音声ユニットや、遮断後に点灯する保安灯もある。設置には電気工事が必要。この製品はパナソニックの「コスモパネルコンパクト21 地震あんしんばん」、希望小売価格は5万2700~9万1800円(税別)、音声ユニットは1万2800円(税別)(写真:パナソニック)
性能試験の対象になった分電盤タイプの感震ブレーカー。分電盤に遮断機構を組み込んでいる。震度5強以上の揺れを感知すると警報音を鳴らすとともに、警告灯を点滅して異常を知らせ、3分後にブレーカーを遮断する。別売りで、音声を使って警報を伝える音声ユニットや、遮断後に点灯する保安灯もある。設置には電気工事が必要。この製品はパナソニックの「コスモパネルコンパクト21 地震あんしんばん」、希望小売価格は5万2700~9万1800円(税別)、音声ユニットは1万2800円(税別)(写真:パナソニック)

後付けの分電盤タイプの感震ブレーカー。既存の分電盤に後付けする。震度5強以上の揺れを感知すると、警報音と警告灯の点滅で異常を知らせ、3分後にブレーカーを遮断する。設置には電気工事が必要。この製品は河村電器産業の「NFK-1KR樹脂ケース入り」、価格は1万8400円(税別)(写真:河村電器産業)
後付けの分電盤タイプの感震ブレーカー。既存の分電盤に後付けする。震度5強以上の揺れを感知すると、警報音と警告灯の点滅で異常を知らせ、3分後にブレーカーを遮断する。設置には電気工事が必要。この製品は河村電器産業の「NFK-1KR樹脂ケース入り」、価格は1万8400円(税別)(写真:河村電器産業)

性能試験の対象になった簡易タイプ の感震ブレーカー。地震の揺れで重りが置き台から落下し、重りの重力でブレーカーを遮断する。落下する震度を調整可能。スイッチ押し込みタイプのブレーカーにも対応。電気工事は不要。この製品はエヌ・アイ・ピーの「スイッチ段 ボールII」、 価格は3000円(税別)(写真:内閣府)
性能試験の対象になった簡易タイプ の感震ブレーカー。地震の揺れで重りが置き台から落下し、重りの重力でブレーカーを遮断する。落下する震度を調整可能。スイッチ押し込みタイプのブレーカーにも対応。電気工事は不要。この製品はエヌ・アイ・ピーの「スイッチ段 ボールII」、 価格は3000円(税別)(写真:内閣府)

 検討会は、電気設備の設計、施工に関する事項を定めた内線規定に感震ブレーカーの記載を設け、木密市街地の住宅に設置を勧告することなども提案した。内線規定の改定に携わる日本電気協会によると、16年度までに盛り込む予定だ。