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 本復旧工事を完了した直轄河川堤防=99%、防災集団移転に関して国土交通大臣の同意を得た地区=86%――。今年に入って復興庁が公表した復旧・復興の進捗率を見ると、工種によって差はありますが、数字の上では復旧・復興が進んできたように見えます。しかし、被災地の状況を見たり、現場に携わる人の話を聞いたりすると、その歩みは決して速いとは言えないというのが実感です。

 東日本大震災から2年。日経コンストラクション2013年3月11日号では、「復興現場の遅い春」と題する特集記事を組みました。復旧・復興に懸命に向き合う現場を訪ね、最前線の動きと、そこに携わる人たちの声を追いました。


日経コンストラクション2013年3月11日号特集「復興現場の遅い春」から
日経コンストラクション2013年3月11日号特集「復興現場の遅い春」から

 プロジェクトの成立には「ヒト」「モノ」「カネ」が不可欠ですが、復旧・復興の現場では「ヒト」と「モノ」の不足が深刻度を増しています。それを克服すべく、国や自治体、企業、そして現場では、それぞれ様々な工夫に取り組んでいます。特集記事では、川の堆積砂を使って地盤改良用の砂不足を補う堤防復旧工事、新しいCM(コンストラクション・マネジメント)方式を導入してヒトやモノの調整を容易にする復興まちづくりなど、事業が進みつつある現場を取材して、そこでの工夫や苦労について描いています。

 2012年度補正予算と13年度当初予算では、復旧・復興に手厚く予算が配分されました。「カネ」は潤沢にあったとしても、「ヒト」「モノ」が足りない状況が続けば事業の執行はままなりません。さらなる知恵や工夫が求められます。一刻も早い被災地の復興に向けて、日経コンストラクションではこれからも情報発信を続けていく考えです。

 また、3月11日号から隔号で、新連載「考える力養成プロジェクト・ドボク塾」をスタートさせました。設計の合理化や新技術の開発を推し進める技術者が登場し、その思想や考え方を、実例に基づきながら披露します。この連載を通じて、土木技術者が「考える」ことの重要性について、改めてお伝えできればと思っています。