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土木工学の原理を分かりやすく説明する──。藤井基礎設計事務所(松江市)の藤井俊逸氏は様々な自作模型を使って、こうした取り組みに励んできた。一般市民にも理屈を直感的に理解してもらい、土木の魅力を感じてもらうことが願いだ。

──この模型は「円弧すべり」ですか?

藤井 俊逸(ふじい・しゅんいつ) 1960年島根県生まれ。85年、名古屋工業大学大学院を経て藤井基礎設計事務所入社。専務取締役技術部長。今年4月に「模型実験による土木の理解増進」で文部科学大臣表彰を受賞(写真:日経コンストラクション)
藤井 俊逸(ふじい・しゅんいつ) 1960年島根県生まれ。85年、名古屋工業大学大学院を経て藤井基礎設計事務所入社。専務取締役技術部長。今年4月に「模型実験による土木の理解増進」で文部科学大臣表彰を受賞(写真:日経コンストラクション)

藤井 そう、雨が降って山が崩れる仕組みを説明する模型です。地盤の中には「すべり台」があって、下のパネルのような感じで人が座っている、と思ってください。上の方の急角度な位置に座っている人は、前の人をぐいぐい押す格好で、すべり落ちないように踏ん張っている。下の方の人は、後ろから押される力に踏ん張って耐えている。

 雨が降って地盤に水がたまる(ロートに赤い着色水を注入)と、下の方の人は体が水に浸かってしまう。お風呂やプールで体が浮かぶような状態になって、踏ん張る力が徐々になくなる。後ろから押される力に耐えられなくなると、山が崩れる(模型で円弧すべりが発生)。

 では、どうするか。例えば、地盤にたまった水を抜く方法。つまり排水ボーリングですね。あるいは、重りで押さえる方法。押さえ盛り土ですね。まあいつも、こんなふうに説明するんです。