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 土木分野でのICT(情報通信技術)の活用といえば、1990年代後半から当時の建設省が推し進めていたCALS/ECがありました。電子入札や電子納品は定着しましたが、ライフサイクルを通じたデータの共有に関しては十分に進まなかったと言えるでしょう。

 最近ではCALS/ECに代わり、「CIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)」や「情報化施工」が土木のICT活用のキーワードになっています。いずれも国土交通省が中心となって、基準類の作成や現場での実証を始め、普及に力を入れています。

 CIMや情報化施工は、果たして普及するのでしょうか。日経コンストラクションでは毎年6月に、「建設IT(情報技術)」に関する特集を実施しており、昨年はCIMをメーンテーマとして取り上げました。そこで今年は情報化施工に焦点を当てた特集「現場で実感 情報化施工の効果」を企画しました。


日経コンストラクション2014年6月23日号特集「現場で実感 情報化施工の効果」から
日経コンストラクション2014年6月23日号特集「現場で実感 情報化施工の効果」から

 記事では、現場での活用事例を中心に取り上げました。国の施策がきっかけで始めたものばかりではなく、自ら「効果がありそうだ」と踏んで、情報化施工に取り組んでいる例も目立ちます。実際に多くの現場で、作業に必要な人数が減ったり作業時間を短縮できたりといった効果が現れています。

 情報化施工に使うシステムを自社ですべて買って始めるとなれば、かなりの費用がかかるので敷居は高くなりますが、いまはレンタルで機材をそろえることが可能です。さらに、多少お金がかかったとしても、このご時世、人員を削減できるメリットには大いに魅力があるはずです。

 今回の特集のサブタイトルは、「未曾有の人手不足や繁忙が積極導入の追い風に」。人手不足解消の助けになるなら、今後も導入を考える現場が増えてくるでしょう。国が旗を振ることはもちろん必要ですが、技術が普及する条件として大きいのは「必然性」です。情報化施工に様々なメリットがあることは確かなのですから、人手不足のピンチを機に、普及に弾みが付くことを期待しています。