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撤去候補に選ぶ三つの条件

 市が撤去候補を決める際に設けた最も大きな条件は、横断歩道橋の利用者が少ないこと。具体的な利用者数としては、午前7時から午後7時までの間の利用者数がおおむね100人未満、または児童の利用者数がおおむね20人未満が目安となる。

 このほか、場所などに応じて二つの条件も加えた。一つ目は、歩行者への安全性に問題が生じていること。支柱や階段が交差点部に存在するなどして、歩行者や車の運転者にとって死角を生み出しているようなケースだ。

 残り一つは、歩道空間を狭くしている施設だ。横断歩道橋が存在することによって、歩道の有効幅員が狭くなり、通行自体が困難になっているような例が該当する。

 こうした条件をもとに、市は14橋の横断歩道橋を撤去候補として掲げた。

 では一体なぜ、横断歩道橋が撤去を議論する対象となってしまったのだろうか。その理由を解き明かすために、まずは横断歩道橋の現状について、説明しておこう。

 市が管理する横断歩道橋は、13年12月時点で48橋存在する。これらの多くは、交通事故が多発していた1960年代後半から70年代前半にかけて建設された。同時期に建設され、完成から約40年を経た横断歩道橋は、36橋に及んでいる。

 当時、横断歩道橋を建設する大きな目的は、交通事故の防止だった。市内でも信号機が設置されていない箇所は珍しくなく、小中学生が通学時に事故に遭わないようにするために、市は通学路に横断歩道橋を整備していった。