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 東京23区に大雪注意報が発令される基準は、「24時間降雪の深さが5cm」なんだそうです。数センチの積雪でも交通機関は乱れ、転んでケガをする人も続出し、その様子が全国に報道されます。雪国に住む人は「なぜその程度の雪で・・・」と思われることでしょう。雪への備えに関する地域差には埋めがたいものがあります。

 2014年は、あまり雪が降らない地域が相次いで雪害に遭いました。2月には首都圏で、12月には四国で、観測史上に残る積雪を記録。交通機関が乱れるにとどまらず、道路や鉄道が長期にわたってストップし、多くの地域が孤立しました。

 「雪の後始末」は、雪国では冬場の土木関係者の重要な仕事です。しかし昨年の大雪は、こうした仕事が雪国だけのものでなくなってきたことを示唆しています。日ごろ積雪のない地域は、どのように雪に備えるべきなのか――。日経コンストラクション2月23日号では、特集「豪雪パニック」を企画しました。


日経コンストラクション2015年2月23日号特集「豪雪パニック」から
日経コンストラクション2015年2月23日号特集「豪雪パニック」から

 小雪地域に新たに大量の除雪機械を導入するというのは現実的ではありません。多くの地域では、除雪の体制や運用の見直しによって“現有勢力”をフル活用し、効率的に雪対策を施すことを狙っています。

 昨年2月、県全体が未曾有の豪雪に見舞われた山梨県には、国土交通省北陸地方整備局や新潟県などが、大量の除雪機械と職員を派遣。集落の孤立解消や道路の通行止め解除などに貢献しました。こうした実績を踏まえて、例えば新潟市と前橋市など、山を挟んで日本海側と太平洋側の都市間で、災害時の相互応援協定を結ぶケースが出てきました。

 一方、備えが十分であるはずの雪国でも、ほころびが見え始めています。その最たるものが、除雪費用の問題。実稼働時間の割に待機時間が長く、建設会社にとっては効率の良くない仕事です。また、降雪量は年ごとに大きく異なりますが、多い年に合わせて除雪機械を確保しておく必要があります。地元建設会社の負担は重く、経営が危うくなれば除雪の担い手が不在になる恐れもあります。

 こうした問題の解決に向けて、新たな積算方式を導入するなど、ソフト面の対策を強化する自治体も出てきました。特集記事では、「夏でも使えるロータリー除雪機の開発」といったハード面での対策も含め、豪雪への様々な備え方を紹介しています。