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職員への挨拶後の記者会見で質問に答える近藤新総裁(写真:日経コンストラクション)
職員への挨拶後の記者会見で質問に答える近藤新総裁(写真:日経コンストラクション)

 11月20日午前,石原伸晃国土交通大臣は近藤剛前参議院議員へ,日本道路公団(JH)の総裁就任の辞令を交付した。近藤氏は伊藤忠常務から2001年の選挙で参議院議員に当選。任期半ばで議員を辞し,民営化へ向けて動き始めたJH総裁という重要な職務を果たすことになった。

 同日午後3時からはJH本社の会議室に職員を集めて就任の挨拶を行った。近藤新総裁は挨拶の冒頭で,「絶対に公団職員の人員整理はやりたくない」と表明。前例主義と形式主義,ことなかれ主義の撤廃を職員に求めた。さらに,「腐敗や不正は絶対に許さない。隠し事をすることなど論外」と強調した。

 世間で騒がれている“イニシャル問題”にも言及。公団内部ですぐにでもヒアリングを開始し,なにがしかの行動を起こす必要があると判断したら,自らの判断で実行に移すと述べた。加えて財務問題も含めて,徹底的に透明性を確保していくと強調し,職員へ協力を求めた。

 その後に行われた記者会見では,「JHを民間企業に例えれば,限りなく会社更生法の申請に近づいている状態」と危機感を表明。「民営化後に新会社が新規に高速道路を建設するか否かは,採算性の確保が最大のポイントになる」と語り,「国の意向だからといって採算を度外視した新規建設はしない」と続けた。

 このほか,通行料の値下げを実現しながら民営化後の新会社を優良企業に育てるためには,「高速道路というインフラを使って収益源の多角化を進める必要がある」と語った。中堅・若手職員の意見を吸い上げながら新会社の将来ビジョンを作成する組織を早速,発足させることや,藤井前総裁の下で働いていた理事の処遇など,人事面での改革にも手を付けていくことを表明した。

(富田 興司/日経コンストラクション編集)