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 民間信用調査機関の東京商工リサーチは12月12日,2007年11月の全国企業倒産状況を発表した。建設業の倒産件数は前年同月比で29.6%増加。2007年の倒産件数は,3年ぶりに4000件を上回る見込みだ。

建設業の倒産件数は,前年同月比で10月が25.8%,11月が29.6%増加した(資料:下も東京商工リサーチの資料を基に日経コンストラクションが作成)
建設業の倒産件数は,前年同月比で10月が25.8%,11月が29.6%増加した(資料:下も東京商工リサーチの資料を基に日経コンストラクションが作成)

 11月の建設業の倒産件数は359件。2007年1月から11月までの合計は3708件になり,すでに昨年1年間の倒産件数3855件に迫っている。12月の倒産件数が昨年と同じペースで推移すれば,建設業の倒産件数は2004年以来,3年ぶりに4000件を超すことになる。

2007年は1月から11月までの合計。薄紫色の部分は2006年12月の倒産件数336件を,そのまま加算した場合を表した
2007年は1月から11月までの合計。薄紫色の部分は2006年12月の倒産件数336件を,そのまま加算した場合を表した

建築基準法改正による倒産件数は10月の倍に

 建設業で11月に倒産した企業の大半は,年商1億円未満の小規模な企業。年商5000万円未満の企業が133件で37%,5000万円以上1億円未満の企業が72件で20%を占めている。

 建設会社は,公共工事の減少に伴って民間工事へとシフトしたが,価格競争が激しい。そこに原油などをはじめとする原材料の価格高騰が加わり,規模が小さい企業の資金繰りが難しくなったとみられる。

 さらに建築基準法の改正で,見込んでいた工事の着工が遅れるなどの影響も出ているようだ。東京商工リサーチによれば,同法改正に関連する倒産件数は9月が2件,10月が4件,11月が9件と倍に増えている。

 東京商工リサーチ情報出版本部の友田信男統括部長は,「2008年も2007年と同様に,厳しい1年になるだろう」と話す。公共工事が飛躍的に増加する要因はなく,民間工事をけん引するデベロッパーの動きも緩やかになると思われるからだ。

 特に東京都内では地価が“天井”に達した感があり,「民間工事も2007年以上の規模は望めそうもない」と友田統括部長は言う。

 東京商工リサーチが集計の対象としているのは,負債総額1000万円以上の倒産企業。法的倒産のほかに,銀行の取引停止処分などの私的倒産も含めている。