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 国公立大学と私立大学とを合わせた57校の土木系学科の入試倍率を平均すると、2008年は2.0倍だった。2007年と比べて0.3ポイント増えた。ただし、日経コンストラクションが2006年に調査した土木系学科の入試倍率は2000年が2.3倍、2005年が2.1倍となっており、人気が回復する兆しは見えない。


 1校当たりの平均志願者数を見ると、2007年の平均志願者数は154.9人、2008年は153.2人と、ほぼ横ばいだ。

 入試倍率が1.5倍を下回った大学は22校で、全体の39%を占めている。一方、2.5倍以上の大学は15校で全体の約26%。二極化する傾向にある。

 国公立大学と私立大学とを分けて見ると、2008年の志願者数は国公立大学が1校当たり平均105.0人。私立大学の志願者数は193.6人と国公立大学の倍近い。他方、入試倍率は国公立の平均が1校当たり2.2倍だったのに対し、私立は同1.8倍。国公立を0.4ポイント下回った。



 大手予備校の河合塾教育研究部の谷口哲也統括チーフによれば、土木系学科の学生確保は依然として厳しいという。「理科系の学科の中では難易度が低い方なので、ほかの学科の滑り止めに受ける受験生も多い。しかも合格者がすべて入学するわけではないので、入試倍率で見る以上に学生の確保は難しい」(谷口統括チーフ)。

 土木系学科の強みは、就職先がほかの学科に比べて明確なこと。大学の教育と就職とが直結した学科と言える。「この強みを生かせている大学がまだ少ないようだ」と谷口統括チーフは話している。


 次回からは国公立と私立とに分けて、もう少し詳しく傾向をみていく。

[調査概要]
 全国の大学にある土木系学科について、河合塾の資料を基に作成した。同一の学科で複数の入試方式を採用している大学の場合は、2008年の合格者数が最も多い入試方式の数値を用いた。学部などで一括募集する大学のデータは除いた。入試倍率は受験者数を合格者数で除して求めた値。志願者数は学科の改組や定員の大幅な増減の影響を受けている場合があり、推移を単純に比較できない。日本大学は工学部と理工学部、生産工学部の3学部をそれぞれ1校として計算した。