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 前田道路は、二酸化炭素の排出量を低減できるアスファルト混合物の製造を開始した。燃料には、間伐材などを原料とした木質タールを使用している。重油を燃料としてアスファルト混合物を製造していた従来工法と比べて、二酸化炭素排出量を50~60%削減できる。同社によると、木質タールを主燃料とする試みは日本で初めてだ。

 木質タールは、間伐材や剪定(せんてい)材を燃料とした木質ガス化発電によって、副産物として得られる。同社は、木質タールと少量の重油を燃焼する特殊なバーナーを開発し、燃料化に成功した。木質タールは以前から、少量で医薬品の原料として使用されていた。しかし、粘性が高くにおいがきついので、焼却処分することが多かった。

木質タール。燃料として使用する際は液体に近い(写真:前田道路)
木質タール。燃料として使用する際は液体に近い(写真:前田道路)

前田道路が開発した特殊な燃焼バーナー。木質タールと少量の重油を同時に燃焼する(写真:前田道路)
前田道路が開発した特殊な燃焼バーナー。木質タールと少量の重油を同時に燃焼する(写真:前田道路)

 木質タールは、日本バイオマス開発(東京都港区)が運営するやまがたグリーンパワー(山形県村山市)と、いしかわグリーンパワー(石川県羽咋郡)から年間1800tを購入する。 

 さらに、日本バイオマス開発と交渉し、木質タールの値段を重油の値段よりも低く設定。値段は3カ月ごとに見直す予定なので、原料としての値段は従来と比べて上がらない。従来工法と比べて製造コストを変えずに二酸化炭素を削減できる点は、今後の低炭素社会に有利に働く。

 前田道路は2008年12月から、東京都八王子市にある同社の西東京合材工場で製造し始めた。今後は、全国の拠点に展開することも視野に入れている。

 同社は2007年9月、江東区で都市の木くずなど建設廃材を利用した木質バイオマスジェネレーションプラントを稼働しており、地球温暖化防止対策に力を入れている。同プラントでも補助燃料として木質タールを使用する考えだ。

木質タールを燃料としてアスファルト混合物を製造している東京都八王子市の西東京合材工場(写真:前田道路)
木質タールを燃料としてアスファルト混合物を製造している東京都八王子市の西東京合材工場(写真:前田道路)