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 鹿島道路は、供用中の高速道路舗装工事で、アスファルトフィニッシャーに3D-MC(三次元マシンコントロールシステム)を使用した。同社によると、供用中の高速道路での情報化施工は日本初だ。

 現場は、中日本高速道路が発注した「中央自動車道松本管内舗装補修工事」の工区の一部。全長は約6700m、幅員は追い越し車線と走行車線、路肩を合わせて約9mだ。

1車線を車に開放して情報化施工(写真:鹿島道路)
1車線を車に開放して情報化施工(写真:鹿島道路)

 1970年代に完成したコンクリート舗装で、摩耗が激しく、わだち部を中心に骨材が露出していた。さらに、工区全域で既設コンクリート版の目地機能が低下している状態だった。

 工事ではコンクリート舗装を切削後に、目地部をフラットバーで連結。既設コンクリート版の不陸を砕石マスチック(SMA)で平たんに調整して、表層に高機能アスコン(排水性)を舗設した。鹿島道路はSMA舗設に3D-MCを使用して、平たん性の標準偏差を最大で1.4mmほど向上させた。

 効率よく施工するために、トータルステーションを2台利用。施工を止めないように、トータルステーションを適宜切り替えて移動させ、工期を約20%短縮した。複数台のトータルステーションを利用するために、実際に施工に携わる人を集めて、3回ほど試験施工をした。

 さらに、アスファルトフィニッシャーの片側だけにトータルステーションを置いて施工できる方式を採用した。本来、トータルステーションが両側2台と進行方向に2台の計4台が必要なところを、2台とすることで施工コストを抑えた。

赤の囲みが稼働中、青の囲みが待機中のトータルステーション。設置間隔は100~150m。アスファルトフィニッシャーの施工が途切れないように、使用するトータルステーションを適宜切り替えて移動させる(写真:鹿島道路)
赤の囲みが稼働中、青の囲みが待機中のトータルステーション。設置間隔は100~150m。アスファルトフィニッシャーの施工が途切れないように、使用するトータルステーションを適宜切り替えて移動させる(写真:鹿島道路)

 トータルステーションから送られる位置情報をアスファルトフィニッシャーの受光器が受け取り、スクリード(アスファルトを平らに敷きならす部位)の片側を計画高さに自動制御。一方で、反対側のスクリードの高さは、施工個所に応じた横断勾配情報に基づいて、自動的に制御できるようにした。

 鹿島道路は総合評価落札方式の技術提案で、3D-MCを利用したアスファルトフィニッシャーによる施工を提案した。2009年12月に3D-MCでの施工区間は完了した。