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 単なる「復旧」ではなく、抜本的な「再構築」を――。宮城県が4月11日に公表した震災復興基本方針の素案を貫くテーマの一つがそれだ。

 素案では、気仙沼市や南三陸町など大津波で甚大な被害を受けた沿岸8市7町について、震災前の状態に戻す「原形復旧」はほぼ不可能と判断。中長期的な視点に立った沿岸被災地域のグランドデザインの再構築をうたっている。

住宅や公共施設の高所移転を誘導

 その一つ、大津波でも被害に遭わないまちづくりの構想として、住宅や公共施設などの高所への移転誘導など、抜本的な津波対策の推進を図る。

 公共土木施設についても、単なる原形復旧にとどまらず、被災しても一定の機能を維持して壊滅的なダメージを回避できる構造にする。

 例えば、道路整備について。津波の被害を受けずに通行可能だった沿岸部の高速道路は、防災道路としての位置付けをより明確にして整備を促進する。

 高盛り土の仙台東部道路や常磐自動車道も津波を防ぐ効果があった。それを踏まえ、沿岸部の幹線道路のうち可能な区間については高盛り土構造にするなど、防災・減災機能を備えた防災道路の整備を検討する。

 一方、海岸については、堤防強化対策として背後地の防潮林の整備や堤防の拡幅など、新しい発想による海岸保全施設の構造形式を検討し、整備に着手する。