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南海トラフの巨大地震モデル検討会(座長:阿部勝征東京大学名誉教授)は、南海トラフで発生しうる最大クラスの巨大な地震規模を想定し、3月31日にその震度分布と津波高を報告した。2003年に中央防災会議が想定した東海・東南海・南海の三連動地震と比較して、変わった点やその影響度について詳しく説明する。

 東日本大震災から1年がたち、西日本でも最大クラスの地震に基づく震度分布と津波高の推計結果が示された。想定地震の規模はマグニチュード(M)9と、東日本大震災の地震規模と同等だ。ここで想定した津波は、発生頻度が極めて低いものの、発生すれば甚大な被害をもたらす最大クラスの津波、いわゆる「レベル2津波」に相当するものだ。

 モデル検討会の報告は、南海トラフで次に起こる地震や津波を予測したものでも、何年間に何パーセントという発生確率を念頭に置いた想定でもない。以前から公表されている想定東海地震88%、東南海地震70%程度、南海地震60%程度という30年間での地震発生確率は、あくまでもM8クラスのもので、モデル検討会で示すM9クラスは対象にならないので注意が必要だ。

 モデル検討会には地震や津波の研究者を結集して、阪神大震災以降の研究成果や東日本大震災の知見を踏まえて検討した。

 あらゆる可能性を考慮した結果、地震を引き起こす震源域を表す強震断層域の面積は、03年に中央防災会議が想定した三連動地震と比較して約2倍に拡大している。

■南海トラフの巨大地震の新たな想定震源断層域
(資料:南海トラフの巨大地震モデル検討会)
(資料:南海トラフの巨大地震モデル検討会)