ニュース
目次
-
荷重は道路橋の26倍以上、成田空港誘導路の合成床版桁
発着能力の向上を目指す成田国際空港で、新しい誘導路の建設が進む。交通量の多い県道をまたぐ幅60mの「誘導路橋梁」には、橋上を通る旅客機の荷重条件と県道の建築限界をクリアするために、桁高1.5mの合成床版桁橋を採用した。
-
得意技術を有望市場に生かす「先読み力」
公共投資はこの10年で大きく削減されたものの、維持管理や防災の分野は今後もある程度の事業量が見込める。新設が減ってストックを長寿命化させることが求められるようになったこと、近い将来に起こりうる大地震や毎年のように襲来する台風への対策が関心事になってきたことなどがその理由だ。ただ、ニーズがあるからとい…
-
優良な建設会社を評価する環境づくりに着手、国交省
国土交通省は、縮小する事業量に見合った競争環境の再構築や、優良な建設会社を適正に評価するための環境づくりに着手する。7月24日に開いた「国土交通省直轄事業における公共事業の品質確保の促進に関する懇談会」(座長:小澤一雅・東京大学大学院教授)で明らかにした。
-
防災遺産(2)牛伏川砂防施設の真髄は上流部にあった
7月9日に国の重要文化財に指定された「牛伏川本流水路(階段工)」。指定範囲は141mにわたる階段工だけだが、実は指定されていないところに牛伏川砂防施設の真髄がある。
-
「冬の時代」に伸びた清水建設と東鉄工業
国内建設投資が毎年のように減少し、建設会社の倒産や廃業が相次いだ2000年代。建設業界にとっては、「酷寒期」とも「氷河期」とも呼べる困難な時代だった。そんな厳しい時代にも、着実に成長した建設会社は存在する。
-
アンカーボルトの長さ不足が40年後に判明、近畿自動車道
約40年前に開通した近畿自動車道の大日高架橋で、支承を固定するアンカーボルトの長さが不足していることがわかった。西日本高速道路会社が7月19日に発表した。同社によれば、現状のアンカーボルトでも橋の安全性に問題はないという。
-
岡山海底トンネル事故の教訓で26の注意事項
岡山県倉敷市で5人の死者を出した海底トンネル工事の事故を受けて発足した国土交通省の「シールドトンネル施工技術安全向上協議会」(委員長:今田徹・東京都立大学名誉教授)は7月23日、シールドトンネルの設計や、施工中の現場に対して安全面で注意すべき26の項目を中間報告として取りまとめた。
-
復興道路の整備を効率化する「大ロット工事」が着工
国土交通省東北地方整備局南三陸国道事務所は6月29日、三陸沿岸道路の国道45号釜石山田道路の整備に向けて「八雲第1トンネル外工事」の着工式を開催した。同工事は、復興道路の整備を効率的に進めるために複数の工事を一括して施工する「大ロット工事」の初弾。施工者は熊谷組・オリエンタル白石JVだ。契約金額は5…
-
津波避難は原則徒歩だが車使用の可能性も認める
国の中央防災会議の津波避難対策検討ワーキンググループ(主査:田中淳・東京大学大学院教授)は7月18日、津波避難に関する基本的な考え方や対策を踏まえた報告書をまとめた。
-
海外コンサル受注が過去最高の約900億円、国建協
国際建設技術協会(国建協)は7月18日、会員企業などが2011年度に海外で契約したコンサルティング業務などの受注実績をまとめた。受注総額は前年度比26%増の892億1000万円で、調査を始めた1991年度以降で最高額となった。総額の9割以上を占めるODA(政府開発援助)関連の受注額が前年度比で約6割…
-
突発的な切り羽崩落を予測、鹿島が高精度システム開発
鹿島は、山岳トンネル工事で切り羽崩落の危険性を高精度に予測する評価システム「切羽ウォッチャー」を開発した。従来手法の約10倍の精度で変位を計測できる装置と、崩壊の可能性や崩壊時刻を予測するソフトを組み合わせた。わずかな変位でも突発的に崩落が発生する地山に対応できる。
-
JR東日本が旧万世橋駅赤レンガ高架橋に商業施設
JR東日本は7月3日、JR中央線の神田-御茶ノ水間の赤レンガアーチ高架橋を活用した商業施設を整備すると発表した。高架下に新たに店舗などを設けるほか、高架橋に残る旧万世橋駅のホームと階段の遺構を整備して公開する。7月中に工事に着手し、商業施設の開業は2013年の春以降、遺構の公開は同年夏を目指す。
-
海水を使ったセメント系地盤注入材を開発
大林組は日特建設、日鉄セメント(北海道室蘭市)と共同で、高炉スラグ系の超微粒子セメントと海水を利用した「海水練り地盤注入材」を開発した。現地で調達した海水を利用して、離島や沿岸部での地山の補強や液状化対策、災害復旧工事など、真水の入手が困難な場面で効果を発揮する。
-
市有資産の活用法を市民や企業が自由に提案、京都市
京都市は7月11日から、市有資産の活用やネーミングライツ(命名権)に対する提案を市民や企業などから常時受け付ける「市民等提案制度」の運用を開始した。市が保有する土地や施設など、対象とする物件を特定しないで活用法やネーミングライツの提案を募集。提案を採用した場合は、公募型プロポーザル方式などで契約の相…
-
狭い通路をバックホーで地盤改良、安価に液状化対策
パワーブレンダー工法協会は、幅5m程度の作業スペースでもパワーブレンダー工法で壁状に地盤改良が可能な「15度パラレル施工」を開発し、既設の工場施設の液状化対策工事に初適用した。パワーブレンダー工法は、バックホーに取り付けたトレンチャーと呼ぶかくはん混合機で原地盤とスラリー状のセメント系固化材を混合す…
-
国内最大級の削孔能力で深さ100mの掘削が可能に
日特建設は、国内で最大級の削孔能力を持つロータリーパーカッションドリル「Ein Band(アインバンド)」(ドイツ語で絆の意味)を開発した。既存岸壁の耐震補強工事を想定し、削孔能力を大幅に強化した。
-
ボーリング孔からの換気を開始、八箇峠トンネル事故
可燃性ガスによって爆発事故が発生した新潟県の八箇峠トンネルで、トンネル直上の地表から坑内に向けて削孔していた二つのボーリング孔が貫通。国土交通省北陸地方整備局長岡国道事務所は7月13日から、これら二つのボーリング孔を使ってトンネル内部の空気を換気する作業を始めた。
-
水陸両用車で河川側から見た河道状況を動画撮影
協和コンサルタンツは、道路の維持管理システムである「簡理くん」を河川で使えるように改良した。水陸両用車に撮影機材などを搭載したことで、通常の巡視点検では確認するのが難しい河川側から見た護岸の状況などを、動画を使って連続的に把握できる。
-
防災遺産(1)大小の落差が奏でる牛伏川の「構造美」
7月9日、長野県の牛伏川(うしぶせがわ)本流水路が重要文化財として指定された。防災施設そのものが文化財に指定される例は世界的にも珍しく、災害が多発する日本の風土が生み出した「防災遺産」と言える。
-
動画で体感する新東名(2)新富士―藤枝岡部間
4月に延長162kmが一挙に開通した新東名高速道路。従来の東名高速道路と比べ、曲率や勾配など道路の線形が大幅に緩やかになったのが特徴だ。走行するドライバーにとって一番気になるのは、走りやすさだろう。東名と比べてどのように変わったのか。実際に走って確かめてみた。車載のビデオカメラで撮影した動画で、その…