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施工不良は「管理能力の欠如」、復興事業で技術者更迭
都市再生機構(UR)が岩手県大槌町で進めている復興事業の宅地造成で施工不良が発生し、「管理能力欠如」とされた監理技術者が更迭された。監理技術者は、工事を急ぐ下請けが計画どおりに施工していないのを知りながら、問題ないと判断してやり直しを指示しなかった。人材不足が深刻な復興事業で不安視される現場の技術力…
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積算ミスなのになぜ同額落札? 調査で不正見抜けず
川崎市の公園工事を巡る入札情報漏洩事件で、積算ミスによって誤って設定した最低制限価格と1円単位で同額落札だったことが、市が4月8日に公表した中間報告で明らかになった。入札後、不審に思った市が関係職員をヒアリングしたが、その時点で不正を見抜くことができなかった。
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線路わきでニューマチックケーソンを高精度に施工
鹿島は、鉄道営業線に挟まれた敷地において、ニューマチックケーソン工法を用いた基礎の施工を精度よく、安定して実施する「先行削孔緩衝杭工法」の適用に成功した。
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繊維補強材を差して橋脚に「力」
三井住友建設は、アラミドFRP(繊維強化プラスチック)ロッドを使ったRC橋脚の耐震補強工法を開発した。既設橋脚の天端だけで作業が完結する。仮締め切りなどが必要な従来工法と比べて、コストや工期を大幅に削減できる。
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羽田の新滑走路で残土活用、日建連が工法検討
国土交通省の有識者委員会が昨年7月に羽田空港の再拡張に関する報告書をまとめたことを受け、建設業界では新滑走路建設への期待が高まっている。日本建設業連合会の空港部会羽田空港処理容量専門部会は、新滑走路の施工方法を検討した中間報告書を、この3月に公表した。
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拡底ロックボルトで山岳トンネルを高耐久化
戸田建設と西松建設、古河ロックドリル(東京都中央区)、三菱マテリアルは共同で、不良地山などに構築した山岳トンネルの高耐久化につながる「拡底ロックボルト工法」を開発した。同工法は、孔底部の直径を部分的に拡大して削孔した後、モルタルを充填して通常のロックボルトを打ち込む。
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工事書類の「二重納品」撲滅へ、国交省
国土交通省は、施工計画書などを紙と電子データの両方で発注者に提出する「二重納品」の問題を解決するため、工事着手前に受発注者間の協議で提出方式を取り決めることを、特記仕様書に盛り込んだ。4月1日から公告する港湾空港を除く直轄工事で適用を始めた。
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カンボジアで「つばさ橋」完成、日本が120億円供与
カンボジアの首都プノンペン近郊のネアックルンで、総事業費121億円のほぼ全額を日本が無償で供与した「つばさ橋」が完成し、4月6日に開通式が開かれた。当初の名称はネアックルン橋だったが、同国のフン・セン首相が日本語の「つばさ」を使った名称に変更した。施工者は三井住友建設、設計者は長大・オリエンタルコン…
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東洋ゴム関与の橋の免震支承を調査開始
国土交通省が橋の免震支承メーカーに対して、東洋ゴム化工品(東京都新宿区)が取り扱った免震ゴムを用いた製品の納入状況などを確認し始めたことが、日経コンストラクションの独自取材で明らかになった。
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復興事業のトンネル工事で岩塊崩落、1人死亡
岩手県宮古市に建設中の小山田トンネルで4月1日午後7時過ぎ、切り羽から最大3tの岩塊が崩れ落ち、作業員1人が下敷きになって死亡した。亡くなったのは60歳代の男性で、1次下請け会社の社員として工事に携わっていた。
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高圧エアーで森林除染
清水建設はセシウムに汚染された森林を除染するための「SCクリーンシステム」を開発した。高圧エアーを使って、セシウムが浸潤した腐葉土の層を効率的に除去できる。
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賃上げに沸く建設大手、清水は15年ぶりにベア
好調な業績を背景に、大手建設会社が相次いで賃上げを決めている。清水建設は4月に15年ぶりとなるベースアップ(ベア)を実施。大成建設と大林組も2年連続でベアを実施した。
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天然ダム用に動力要らずの排水実現
大林組はダムドレ(東京都中央区)と共同で、斜面崩壊などでできた天然ダムが生む湛水池からの緊急排水を可能にする「ポータブルサイフォン」と呼ぶ技術を開発した。
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主桁を炭素繊維と鋼材で補強へ、首都高火災
首都高速道路会社は3月31日、塗装の塗り替え工事中に火災を起こした7号小松川線の高架橋を、炭素繊維シートと鋼材で補強することを明らかにした。火災の再発防止については、具体的な出火原因が依然として特定されないなかで、想定し得る全ての出火パターンへの対応を目指す対策を30日に発表した。
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東洋建設が36億円で作業船建造、洋上風力など視野
東洋建設は、多目的自航式起重機船の建造に着手した。約36億円を投じる。遠隔離島での工事のほか、洋上風力発電設備の設置作業などにも適用できる。就航は2016年9月になる予定。同社が大型作業船を建造するのは14年振りだ。
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高架下で店を営業しながら柱補強
JR東日本と東鉄工業、電気化学工業は共同で、店舗などの中にある高架橋のRC(鉄筋コンクリート)柱を補強できる「薄板多層巻き耐震補強工法」を開発した。
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トルコ・イズミット橋で足場落下、国挙げて受注支援
「新成長戦略」の一環として国を挙げて受注を支援したトルコのイズミット湾横断橋の建設工事で3月21日午後(現地時間)、吊り橋の主ケーブルを架設するための空中足場(キャットウオーク)が海上に落下した。当日は強風のために工事を中止していたので、人的な被害はなかった。
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「トンネルの巨人」米ロビンスが日本上陸
世界的なTBM(トンネル・ボーリング・マシン)メーカーのロビンス(米オハイオ州)は3月1日、東京都港区に日本事務所を開設した。リニア中央新幹線の山岳トンネル工事などで過熱する日本市場の開拓に乗り出す。TBMのほか、コンベヤーやディスクカッターなどの関連機器も一括して供給する方針だ。
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10年後の建設市場は縮小しない、日建連が予測
日本建設業連合会は3月20日に公表した「建設業の長期ビジョン」で、2025年度の建設市場の規模を、14年度と比べてほぼ横ばいか、やや拡大と予測した。その一方で、会員企業を対象としたアンケートでは、25年度までの建設市場の見通しに関して悲観的な回答が多かったことも明かした。
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地下水汚染の拡散を高精度に予測
奥村組は、地下水汚染の範囲や濃度を高精度に予測するシミュレーションシステムを開発した。同社が岩手県山田町で手掛けた災害廃棄物処理業務の現場を対象に解析を実施し、土壌の分析結果や地下水の水質調査結果と対応することを確かめた。