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 微細な空隙の体積が大きい骨材を使うほど、コンクリートの乾燥収縮率が高くなる可能性が高い。日本コンクリート工学会の「コンクリートの収縮特性評価およびひび割れへの影響に関する調査研究委員会」は、8月27日にまとめた報告書で、乾燥収縮率と骨材の細孔構造との関連性を示した。

 同委員会は、コンクリートの乾燥収縮ひび割れをめぐる問題の顕在化を受け、2010年4月に設置。12年3月までの2年間、コンクリートの乾燥収縮のメカニズムや収縮がひび割れに及ぼす影響などを検討した。

 乾燥収縮のメカニズムを調べるために、委員会ではセメントや骨材などの共通配合を使って、モルタルやコンクリートの乾燥収縮試験を実施した。コンクリートに使う材料の種類や品質が、乾燥収縮性状にどのように影響するかを調べるためだ。

骨材の細孔容積とモルタルの乾燥収縮率の関係(資料:日本コンクリート工学会「コンクリートの収縮特性評価およびひび割れへの影響に関する調査研究委員会報告書」)
骨材の細孔容積とモルタルの乾燥収縮率の関係(資料:日本コンクリート工学会「コンクリートの収縮特性評価およびひび割れへの影響に関する調査研究委員会報告書」)

 共通配合による実験では、骨材の空隙の体積である細孔容積と、その骨材を使ったモルタルの乾燥収縮率との関係を調べた。分析の結果、骨材の細孔半径が150nm以下の微細な空隙の場合、細孔容積が大きくなるほどモルタルの乾燥収縮率が高くなる傾向が見られた。