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 会社更生手続きによって課徴金の請求権は失われたので、公正取引委員会は課徴金納付命令を発することができないなどとしたオリエンタル白石に対し、審判官は独占禁止法違反に対する課徴金は、会社更生手続きによって免責されないと判断。同社に5億3730万円の課徴金を納付するよう命じた。

 審決は9月25日付。オリエンタル白石の親会社の日本橋梁(大阪市)は同月26日、審決の内容を詳細に検討して対応を決定すると発表した。

 課徴金納付命令の対象となったのは、PC(プレストレスト・コンクリート)橋の工事をめぐる談合。オリエンタル白石を含む23社に対して公正取引委員会は2010年10月22日、審判手続きを経て談合行為の排除措置を命じる審決を確定した。この審決を前提に11年6月15日、同社を含む10社に対して課徴金の納付命令を発した。

 一方、オリエンタル白石は2008年11月26日、資金繰りが困難になって東京地方裁判所に会社更生法の適用を申請。東京地方裁判所は同年12月31日、同社の会社更生手続き開始を決定した。この決定では、同社に対する債権などを届け出る期間を2009年3月31日までとしていた。

 公正取引委員会の課徴金納付命令が債権などの届け出期間を過ぎてから出されたことから、オリエンタル白石の管財人が11年7月14日、公正取引委員会に異議を申し立てた。同年9月7日、異議に対する審判開始が決定した。

 オリエンタル白石は、「会社更生手続きを開始した会社に対する債権は、定めた期間内に届け出なかった場合は請求権を失う。請求権を失った課徴金の納付命令を発することはできない」などとして争っていた。

 これに対して審決では、公正取引委員会の課徴金は違反行為に対する制裁の性質を持つものだと指摘。届け出を怠った際に請求権を失う租税とは異なり、更生計画の認可を決定した後でも罰金などと同様に免責されるものではないと判断した。このため、2011年6月に発した際と同額の課徴金を納付するよう命じた。

 課徴金は国土交通省関東地方整備局と近畿地方整備局、福島県がそれぞれ発注した工事での談合行為に対するもの。関東地方整備局に関する課徴金が1億574万円、近畿地方整備局が3億7581万円、福島県の場合が5575万円となっている。