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 連載の第2回は、実施すべき仕事を効果的に実践するために、工事部長や工事課長に求められる能力や資質について解説した。第3回は、その能力が実際にあるかどうかを診断する方法について考えてみよう。

 連載の第2回で述べたように、工事部長や工事課長に必要な能力は大きく三つある。さらにそれぞれ二つに細分化されて、以下の六つの能力が求められる。

●コンセプチャルスキル(理念構築、浸透能力)
 ・イニシアチブ=率先して人の行動を変えさせる能力
 ・意思表示=人に対して意思表示をする能力

●テクニカルスキル(知識、見識、胆識)
 ・探究心=情報を調査して有効に活用する能力
 ・意思決定=好ましい形で意思決定する能力

●コミュニケーションスキル
 ・葛藤処理=人と人との葛藤を処理する能力
 ・クリティーク=人の問題に対してフィードバック(褒める、叱る)する能力

 これら六つの能力が備わっているのかどうかを調べるには、自らがどのように行動しがちなのかをまずは知る必要がある。そのうえで、不足している能力は身に付け、十分に有している能力についてはさらに伸ばす努力をしなければならない。

 以下では、第2回でも取り上げたN建設を事例に解説しよう。同社は社員数が50人、年間の売上高が25億円の地場の中小建設会社である。

登場人物
N社長(52歳) 2代目社長、入社して10年目
A専務(58歳) 先代社長を長年支えてきた番頭格
B工事部長(48歳) 1年前に工事部長に昇格
C工事1課長(43歳) 将来N社長の参謀としての期待が大きい
D工事2課長(40歳) 若手から抜擢された課長
E現場代理人(35歳) ベテランの現場代理人、部下の育成を期待されている
F現場代理人(30歳) 現場代理人になって3年、ようやく現場代理人に慣れてきた
G現場代理人(28歳) 新任の現場代理人、ミスが多いが明るくムードメーカー
H新人技術者(23歳) 今年入社した新入社員