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 北海道北斗市に架けた北海道新幹線の橋で、桁下の高さが道路構造令の基準を56.5cm下回っていることが判明。(独)鉄道建設・運輸施設整備支援機構は10月22日、基準が求める4.7m以上を確保できるよう、同橋と交差する道路を掘り下げて補修すると発表した。桁下の高さ不足は設計ミスが主因だが、十分に照査しなかった施工者などにも補修費用を請求する考えだ。

 道道大野大中山線と交差する開発架道橋の桁下の高さが不足していた。設計では桁下の高さを4.786mとしていたものの、PC(プレストレスト・コンクリート)製の桁を架設してみると実際の高さは4.135m。設計の値より65.1cm不足していた。

開発架道橋の桁下の高さのイメージ(資料:鉄道建設・運輸施設整備支援機構)
開発架道橋の桁下の高さのイメージ(資料:鉄道建設・運輸施設整備支援機構)

 北海道では2007年度、道路の改築に伴って大野大中山線を65.1cmかさ上げした。このかさ上げ分を、設計に反映していなかった。

 同機構の北海道新幹線建設局によれば、開発架道橋の調査設計の成果物は業務を委託した復建調査設計(広島市)から06年6月に受け取っている。北海道は同業務の委託期間中に、かさ上げを含む道路の改築計画を公表した。計画には標高などの記載があり、設計に反映できたはずだったという。

 この後、詳細設計を担当した復建エンジニヤリング(東京都)も道路のかさ上げを見落として設計していた。下部工事の段階でも、施工者の東亜建設工業・株木建設・堀松建設工業・吉本組JV(共同企業体)が設計を十分に照査しないまま、10年に工事に着手した。

 さらに、上部工事を担当するオリエンタル白石も不十分な照査の下で着工。12年8月にPC桁の架設を終えて検査した際に、初めて桁下の高さが不足しているのが判明した。

 補修に当たって架道橋を造り直す方法も検討したが、2015年に予定する北海道新幹線の開業に影響することから、大野大中山線を掘り下げる方法を採用することにした。補修工事の詳細について、北海道と協議している。

 補修に要する費用は、設計を担当した2者と工事を担当した2者に負担を求める。開発架道橋の工事で監理を担当した同機構の職員については、10月25日時点で処分を検討している。