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「職務拡大」と「権限委譲」でさらに成長

  • B部長「C君はやる気もあるし、知識も豊富だ。しかし、君にはさらに成長してほしいと思っているんだ」。
  • C課長「ありがとうございます。私もまだまだだと思っていますので、どうぞご指導ください」。
  • B部長「そのために重要なことは、『職務拡大』と『権限委譲』だ」。
  • C課長「職務拡大とはどういうことですか」。
  • B部長「今やっている仕事を積極的に拡大していくということだ。将来、君にやってほしい管理業務は、(1)商品管理(工事統括管理や新商品開発管理、購買管理)、(2)営業管理、(3)人事管理(人事評価や人事異動、人材採用)、(4)組織管理、(5)財務管理だ。これらの五つのうち、人事管理と組織管理、財務管理はまだやってもらっていないね」。
  • C課長「はい、それらについてはよくわかりません」。
  • B部長「特に、人事管理についてこれから少しずつやってもらうので、よく勉強しておいてほしい」。
  • C課長「わかりました。『権限委譲』についてはどうすればよいですか」。
  • B部長「まずは私が行っている購買について、来月から君に権限委譲しようと思う。最終の責任は私が取るが、発注権限は君に委譲するので自ら主体的に行ってほしい」。
  • C課長「これまで100万円以上の発注権限は部長でしたが、来月から100万円以上の発注についても私が行うということですね。責任重大ですが、がんばります」。
  • B部長「さらには君の権限の一部をD課長に『委譲』してもらいたいんだ。それは、D課長の教育と同時に君自身の教育でもある。いいかね」。
  • C課長「はい、わかりました」。

 やる気や熱意があり、知識や経験を有する社員への教育手法は「職務拡大」と「権限委譲」である。そのことで能力の幅が広がり、さらに深くすることができる。

 このように、部下の状況に応じて教育手法を変えないといけない。そのためにも部下の気持ちや態度をよく観察することが重要だ。

工事部長・課長養成講座の目次(予定)

降籏 達生(ふるはた・たつお)
ハタ コンサルタント株式会社代表取締役/建設技術コンサルタント

 小学生のときに映画「黒部の太陽」を観て、困難に負けずにトンネルを掘り進む男たちの姿に憧れる。1983年大阪大学工学部土木工学科卒業後、熊谷組にてダムやトンネル、橋梁など大型工事に参画。阪神大震災で故郷の神戸市の惨状を目の当たりにして開眼。技術コンサルタント業を始める。

 建設技術者の研修4万人、現場指導1000件を超え、建設業界からの信頼が厚い。NPO法人建設経営者倶楽部KKCを設立し、100社以上の建設会社の業績向上を達成。メールマガジンの「がんばれ建設~建設業業績アップの秘訣~」の読者数は1万2000人。子供のなりたい仕事ベストテンに建設技術者を入れるために活動している。著書に「施工で勝つ方法~現場代理人養成講座~」、「今すぐできる建設業の原価低減」(いずれも日経BP社)、「技術者の品格其の一、其の二」(ハタ教育出版)、「受注に成功する!土木・建築の技術提案」(オーム社)など。