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 会計検査院は2011年度の決算検査報告で、群馬県が造った暗きょの設計ミスを指摘した。カルバート構造の基礎にかかる応力を計算する際、作用する荷重を過小に計算。しかも、その計算値を基に配筋図を作成する際、鉄筋の間隔を誤って2倍にして配置していた。

 設計ミスを指摘されたのは、群馬県が国庫補助事業で沼田市に築いた暗きょのカルバート基礎。国道120号の椎坂バイパスを建設するのに伴って、交差する河川を約50mにわたって道路の地下に埋設するために築いた。同事業に対する国庫補助金の交付額は約7261万円。

 カルバート基礎は現場打ちの鉄筋コンクリート製で、長さ41mの基礎を9ブロックに分けて構築。上部にアーチ形のコルゲートパイプを設置して暗きょとした(下の図を参照)。各カルバート基礎の側壁の高さは1.7~2.3mで、底版の幅は5.7m。

道路の下に築いた暗きょの概要(資料:下も会計検査院)
道路の下に築いた暗きょの概要(資料:下も会計検査院)

 「道路土工-カルバート工指針」(社団法人日本道路協会編)などに基づいてカルバート基礎を設計した。同指針では、荷重がカルバートの安定性に最も不利となる状態を考慮して設計するよう求めている。

 そこで群馬県は、道路からの自動車などの荷重(活荷重)の影響を受ける区間を第3~第6ブロックの長さ19.2mと設定。盛り土や法面の下に位置する第1ブロックと第2ブロック、第7~第9ブロックの合計21.8mの区間は活荷重の影響を受けないものとして考えた(上の図を参照)。

 いずれの区間も、土かぶりの厚さと側壁の高さがともに最大となる箇所で、カルバート基礎に最も不利になる荷重が作用すると判断。道路下の区間は土かぶりが7.4mで側壁の高さが最大の2.3m、法面などの下の区間は土かぶりが5.6mで側壁の高さが2.3mの箇所を想定して、それぞれカルバート基礎に生じる応力を計算した。

 この結果、カルバート基礎の底版の上面側に配置する主鉄筋の太さを道路下の区間では直径25mm、法面などの下の区間は直径22mmと指定。各鉄筋を25cmの間隔で配置するよう配筋図に示して施工した。