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 戸田建設は、開水路の壁面などを緑化する発泡セラミックスパネルの改良型製品を開発した。構造を単純化することで製造時の手間を減らし、コストを従来型に比べて最大で約60%削減した。

 従来型のパネルは鶴見コンクリートと共同で2006年に開発した。スラグと粘土を混ぜた直径数ミリメートルから20mm程度の大きさの粒を一度焼成した後、板状の型に詰め、再び焼いて製造する。コストは一般的な軽量コンクリートパネルの2倍近くを要した。

 改良型ではスラグと粘土を最初から板状の型に入れて焼くことで焼成の回数と時間を減らした。焼成後、特に表面処理をしないプランA、種子の根付きが良くなるよう直径20mmの穴を50~60mm間隔で開けたプランB、表面により深く凹凸を付けたプランCを用意した。従来型比でそれぞれ約60%、約50%、約55%の製造コスト削減を実現している。プランAは表面の空げきの密度が従来型よりも低くなったものの、緑化のポイントになる保水性は同等にした。

 3タイプの改良型パネルのサンプルを村田製作所野洲事業所(滋賀県野洲市)内にあるビオトープの水路壁面に設置して、緑化の状況を同社と共同で今後数年かけて検証する。緑化の効果が確認できた段階で改良型製品の販売を始める。製造コストが最も安いプランAを標準仕様にする方針だ。主に民間工事での採用を目指す。既に公共工事で実績があり、水質浄化作用という付加価値を持つ従来型と使い分けていく。

改良型パネルのプランA(左)と、種子の根付きを良くするため穴を開けたプランB。村田製作所がサンプルを買い取り、野洲事業所(滋賀県野洲市)内にあるビオトープの水路壁面に設置して緑化効果の実証試験を開始した(写真:戸田建設)
改良型パネルのプランA(左)と、種子の根付きを良くするため穴を開けたプランB。村田製作所がサンプルを買い取り、野洲事業所(滋賀県野洲市)内にあるビオトープの水路壁面に設置して緑化効果の実証試験を開始した(写真:戸田建設)

改良型パネルのプランC(左)と、従来型の発泡セラミックスパネル。従来型は1000m2の壁面に張る場合の1枚(300×300×30mm)当たりの製造コストが約1万8000円だった(写真:戸田建設)
改良型パネルのプランC(左)と、従来型の発泡セラミックスパネル。従来型は1000m2の壁面に張る場合の1枚(300×300×30mm)当たりの製造コストが約1万8000円だった(写真:戸田建設)