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 高速道路会社が、老朽化が進む高速道路の将来的な維持管理や更新について、本腰を入れて考え出した。各社が有識者による委員会を立ち上げ、大規模更新も視野に入れて、技術とコストの両面から検討を始めている。

 首都高速道路会社は、2050年に迎える建設費償還の後を見据えて、道路の健全性を確保するため、3月に委員会を立ち上げた。首都高は、総延長約300kmのうち築40年以上の構造物が約90kmと3割を占める。計画的な補修が必要な損傷は09年度末時点で約9万6000件に上る。

 12月上旬までに計6回の会合を開いており、13年1月には高架橋やトンネルなどで、大規模更新をすべき区間を具体的に示す方針だ。

コンクリートの剥離などがあちらこちらに見える首都高速1号羽田線の東品川桟橋部(写真:ケンプラッツ)
コンクリートの剥離などがあちらこちらに見える首都高速1号羽田線の東品川桟橋部(写真:ケンプラッツ)

 一方、国土交通省は4月に有識者会議を設置して、景観を含めた首都高の在り方について議論を始めた。9月には、首都高が土地を保有する築地川区間などをモデルケースに、高架橋撤去の具体化に向けて直ちに検討を開始すべきだと提言している。

 東日本、中日本、西日本の高速道路会社3社も11月7日に有識者委員会の初会合を開催。阪神高速道路会社も11月8日に技術検討委員会を開いた。

 長期保全や大規模更新について技術的な検討を本格的に始めようという機運が高まるなか、12月2日に中日本高速が管理する中央自動車道の笹子トンネルで天井板が崩落。各社は今後、事故の教訓を踏まえつつ委員会で議論を進めることになる。