PR

 東京都は、マグニチュード(M)8.2クラスの巨大地震が発生した場合でも津波による浸水を防げるよう、防潮堤や護岸、水門などを補強する整備計画を制定した。防潮堤や護岸が合計で約130km、水門や排水機場などは合計38施設が対象。同計画に基づいて2013年から整備を始め、21年度末までに補強を完了する。事業費は合計で約3800億円。都の建設と港湾、下水道の3局が12年12月27日に共同で発表した。

 同整備計画では、元禄型関東地震と同程度のM8.2の海溝型地震やM7.3の東京湾北部地震が発生した場合でも各施設の機能を保持し、津波などの浸水を防止することを目標としている。東京都の防災会議がまとめた12年4月の被害想定を基に、従来の整備計画を見直した。

 隅田川や荒川、江戸川などが流下する東京都の東部では、河川の防潮堤を約40km、護岸を約46kmにわたってコンクリートの増し打ちや地盤の改良などで補強する。併せて、13カ所の水門と5カ所の排水機場など、合計22カ所の施設を補強する。

●耐震補強を講じる河川の防潮堤や水門
(資料:下の4点も東京都)
(資料:下の4点も東京都)
耐震補強を講じる河川施設の位置。黄色の網掛け部分は、地盤の高さが満潮時や干潮時の水位以下になる地域
耐震補強を講じる河川施設の位置。黄色の網掛け部分は、地盤の高さが満潮時や干潮時の水位以下になる地域

 これらに見込む事業費は、約1800億円。防潮堤の背後の地盤が満潮時の水位以下となっている地域などの整備を優先して進める。水門や排水機場などの補強も含めて2019年度末までに完了する。水門の上流側に位置する護岸は21年度末までに補強を終える予定だ。

 整備を担当する東京都建設局河川部によれば、設計や工事の発注にあたって、プロポーザル方式や設計・施工一括発注方式を採用するほか、施工範囲の拡大なども検討。工期の短縮やコストの低減を図るという。