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 西松建設とドリルマシン(東京都荒川区)は共同で、汎用掘削機のドリルジャンボを使って直径139.8mmの大口径鋼管を超長尺で打設するLL-Fp工法を開発した。従来工法と比べて作業時間を3割、コストを2割、それぞれ削減できる。

LL-Fp工法のイメージ図(資料:西松建設)
LL-Fp工法のイメージ図(資料:西松建設)

 トンネル工事の補助工法では、注入式長尺鋼管先受け工法が一般的だ。ただし、直径114.3mmを超える大口径鋼管を打設する場合、専用の削孔機械を使う必要があった。また、長い区間を補強するには通常、長さ12.5mの鋼管を数回に分けて打設しなければならなかった。

 LL-Fp工法は、大口径の削孔ビットを新たに開発するとともに、回転トルクを通常の約4.5倍に上げるなどドリルジャンボの削岩機を改良。専用の機械を使わずに打設できるようにした。機材や手順が従来工法とほぼ同じなので、トンネル掘削の作業員が施工できる。

新たに開発した削孔ビット(写真:西松建設)
新たに開発した削孔ビット(写真:西松建設)

 打設する大口径鋼管は、作業性を考慮して従来工法よりも軽量な厚さ6.6mmの鋼管を採用。薄肉化による剛性の低下に対応し、直径139.8mmの鋼管の内側に直径114mmの鋼管を挿入して2重管構造にした。従来工法で使う厚さ11mmの鋼管と同程度の剛性を確保できた。

 超長尺鋼管を打設しても打設方向の精度を確保できるように、専用の鋼管受け治具を付けたガイド支保工を設置する。長さ36mの超長尺鋼管を打設した試験施工では、長さ方向に対して130分の1~200分の1程度の高い打設精度を確保できた。

ドリルジャンボを使って直径139.8mmの大口径鋼管を打設している様子(写真:西松建設)
ドリルジャンボを使って直径139.8mmの大口径鋼管を打設している様子(写真:西松建設)

ガイド支保工に専用の鋼管受け治具を設置して、打設方向の精度を確保した(写真:西松建設)
ガイド支保工に専用の鋼管受け治具を設置して、打設方向の精度を確保した(写真:西松建設)

 愛媛県が発注したトンネル工事の坑口部で、長さ約28mの鋼管先受け工法の一部として適用し、施工手順の妥当性を確認した。国土交通省近畿地方整備局発注のトンネル工事では、長さ約40mの大口径鋼管を打設して、トンネル切り羽前方の水抜き孔に活用した。