PR

 東京都水道局は、公募型指名競争入札で参加希望者がいないために不成立となった案件が増加していることを踏まえ、締め切り前日に入札申し込みの有無をホームページで公表する取り組みを始めた。1月28日に公告する案件から試行している。

 公表するのは入札申し込み者の有無だけで、申し込みの数や名前などは公表しない。参加を迷っている会社に申し込みを促すことや、特定案件に集中する申し込みを分散させることが狙いだ。予定価格4000万円以上の水道施設工事で試行する。

■東京都水道局の入札中止件数の推移
2012年度は10月末までの数値(資料:東京都水道局)
2012年度は10月末までの数値(資料:東京都水道局)

 入札中止の件数が増えている背景には、都水道局が2010年度から進めている「耐震継手化緊急10カ年事業」によって、近年、発注が増えたことで、施工会社が工事に対応できなくなっていることや、施工難易度の高い工事を希望しない施工会社が増えていることが考えられた。

 ただし、都水道局が入札中止となった案件を同条件ですぐに再公告したところ、約8割で申し込みがあり落札に至っていた。そのため、発注件数の増大で施工会社が対応できないことよりも、各社の入札申し込み状況をにらみつつ、選別して入札に臨む傾向があることが原因とみて、今回の取り組みを試行し始めた。

 都水道局はこれまで、入札中止対策として、発注時期の平準化や施工難易度の高い工事と好条件の工事を組み合わせて発注するなどの取り組みを試行してきた。さらに、2件まで同時に申し込みを可能にするなどの対策も実施していたが、入札中止件数はそれほど減少していなかった。