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 イスラム武装勢力による人質事件でアルジェリアの危険性がクローズアップされるなか、日本の建設会社は高速道路工事を続けている。工事を請け負う共同企業体(JV)の間では、大赤字を出していることもあって、「撤退すべき」との意見も出ているが、現時点では難しい。JVは危険を避けるために、従業員の行動を制限している。

キャンプ7の土工事の様子。2009年2月に撮影(写真:中川 美帆)
キャンプ7の土工事の様子。2009年2月に撮影(写真:中川 美帆)

 この工事は、受注額が約5400億円と日本の建設会社による海外工事で最大級の「アルジェリア東西高速道路建設工事(東工区)」。アルジェリア北部を東西に走る約1200kmの高速道路のうち、チュニジア国境までの東側約400kmを鹿島・大成建設・西松建設・ハザマ・伊藤忠商事JVが建設する。人質事件が起きたイナメナスからは、北に約1000kmの場所だ。発注者はアルジェリア公共事業省で、費用はアルジェリア政府の自己資金で賄う。なお、残り約800kmは中国企業が建設する。

 現地の従業員数は、開通区間の増加などから最盛期に比べ大幅に減っている。現在は、下請け会社なども含め約200人の日本人が働く。アルジェリア人も多く、失業率の高いアルジェリアの若者の貴重な働き口になっている。日本人とアルジェリア人以外の従業員は、主に東南アジアから来ている。こうした「外国人の雇用問題などがあって、撤退は難しい」(JV構成会社の幹部)という。