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写真家・篠山紀信氏による写真集「現場紀信」(2012年12月25日発行、日経BP社刊)では、篠山氏が撮影した延べ15の現場の写真を収録した。連載第4回で取り上げるのは、横浜市の臨海部、「東京ガス扇島LNGタンク」の建設現場だ。

内径72m、深さ62mの巨大な円を真上から、そして内部から撮影。真円にトリミングされた空の美しさを表現した。一方で、真円形をつくり上げるためのコツコツとした作業の積み重ねにも注目する。


写真集「現場紀信」―東京ガス扇島LNGタンク―より(写真:篠山紀信)
写真集「現場紀信」―東京ガス扇島LNGタンク―より(写真:篠山紀信)

 テーマは円。

 現場に行くといつも僕は子供のように、「この工事で一番難しいことは何ですか?」と尋ねる。

 すると、たくさんあります。という返事。それはそうだろうが、実は丸い穴を掘るだけの工事。実に単純。しかし真円を掘るなんてできるのは人間だけの業。一番難しい。

 LNG(液化天然ガス)を貯蔵するこの地下タンクは、内径72m、液深は61.7mで地表から約62mの深さまで掘削する。掘削土砂量は合計29万6000m3に及ぶ世界最大のタンクだ。この日は、6台の油圧ショベルを使って掘削作業を実施していた。


写真集「現場紀信」―東京ガス扇島LNGタンク―より(写真:篠山紀信)
写真集「現場紀信」―東京ガス扇島LNGタンク―より(写真:篠山紀信)