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 日本技術士会は3月4日、2012年度の技術士第二次試験の最終合格者を発表した。建設部門の合格率は、全科目の平均を0.7ポイント下回る13.0%。ただし、前年度を0.5ポイント上回った。建設部門の合格率が前年度を上回るのは07年度以来、5年ぶり。

●技術士第二次試験の最終合格率と合格者数の推移
(資料:下も日本技術士会の資料を基に日経コンストラクションが作成)
(資料:下も日本技術士会の資料を基に日経コンストラクションが作成)

 建設部門の全11科目のうち、「都市及び地方計画」と「道路」、「鉄道」、「建設環境」の4科目を除く7科目で合格率が上昇。中でも、「河川、砂防及び海岸・海洋」と「トンネル」は、ともに前年度を1.6ポイント上回った。

 合格率が最も高かったのは「道路」で16.1%。これに、15.6%の「鉄道」と14.2%の「都市及び地方計画」がそれぞれ続いた。合格率の低さでは「電力土木」が7.2%で突出したが、同科目は過去5年間を見ても2009年度の8.7%が最高。ほかの科目に比べて低い状態で推移している。低いながらも12年度は、前年度を0.3ポイント上回った。

●科目ごとの合格者数と合格率

 技術士試験の動向に詳しい5Doors'(名古屋市)の堀与志男代表は「建設部門の筆記試験は07年度以降、出題の傾向や難易度に大きな変化は見られない。出題傾向が安定してきたことが、合格率の上昇につながったようだ」と言う。さらに、12年度は口頭試験の合格率が84%と前年度より1.3ポイント高くなっており、これも最終合格率が前年度より高くなった一因とみている。

 一方、総合技術監理部門の最終合格率は7.3%と、前年度に比べて6.6ポイント下落した。筆記試験の合格率が前年度に比べて大幅に下がったからだ。堀代表によれば、2012年度に論文の出題形式が変わったうえ、択一式も難易度がやや上がったことが影響しているという。

 技術士第二次試験は2013年度、筆記試験の必須科目が記述式から択一式に変わるなど内容が改正される。難易度を上げることが改正の目的ではないと文部科学省は説明しており、堀代表は改正後も筆記試験の難易度や口頭試験の質問内容に大きな変化はないと考えている。

 「慣れる必要はあるが、択一式で難解な問題が出題されるとは考えにくい。過去の問題から専門論文の出題傾向を分析したり自分の専門分野を勉強するなど、受験に必要な対策は従来とさほど変わらない」(堀代表)。