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 ネガティブな印象をもたれがちな建設会社の仕事を、一般の人に広く知ってもらいたい――。

 高度経済成長の時代が終わり、成熟社会に入った日本国内において、世間を驚かせるようなビッグプロジェクトは少なくなった。

 そんな時代において、若い世代の人たちに建設会社の仕事の醍醐味を知ってもらう秘策を、今から10年以上前に考え出したのは前田建設工業の社員たちだった。アニメの世界の建造物を実際の建設事業に引き込むという離れ業を、「前田建設ファンタジー営業部」という仮想の部署の物語に仕立て上げたのだ。

 その題材として最初に選んだのが「マジンガーZ」の地下格納庫。プールの底が二つに割れて、そこからスーパーロボットのマジンガーZが現れてくる設定の構造物だ。前田建設工業のウェブサイトを通じて発表していた物語に、新聞やテレビ、雑誌など様々なメディアが反応。2004年には書籍化も実現し、建設会社の仕事を世間に分かりやすく示す役割を果たしてきた。

 そのファンタジー営業部の立ち上げにまつわる物語が、3月19日から4月3日にかけて京都と東京で、ヨーロッパ企画による演劇として披露される。ヨーロッパ企画は京都に拠点を置く劇団で、後に映画化された「サマータイムマシン・ブルース」や「曲がれ!スプーン」などを演目として生み出してきた。この劇団で代表を務め、脚本・演出を担う上田誠氏に、ファンタジー営業部の舞台を手掛けるに至った経緯や、舞台化に当たっての工夫などを聞いた。

上田誠氏。1979年生まれ。ヨーロッパ企画の代表を務める。舞台の脚本・演出だけでなく、映画やドラマの脚本、テレビやラジオの企画構成も手掛ける。2010年に、構成と脚本で参加した「四畳半神話大系」が第14回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門で大賞を受賞。長澤まさみが主演した映画「曲がれ!スプーン」や瑛太と上野樹里が主演した「サマータイムマシン・ブルース」の原作・脚本を担当した(写真:日経コンストラクション)
上田誠氏。1979年生まれ。ヨーロッパ企画の代表を務める。舞台の脚本・演出だけでなく、映画やドラマの脚本、テレビやラジオの企画構成も手掛ける。2010年に、構成と脚本で参加した「四畳半神話大系」が第14回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門で大賞を受賞。長澤まさみが主演した映画「曲がれ!スプーン」や瑛太と上野樹里が主演した「サマータイムマシン・ブルース」の原作・脚本を担当した(写真:日経コンストラクション)