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 逆打ち工法は、仮設桟橋や土留め支保工を大幅に省略できる。初めに全体を掘削してから、構造物を底版から上方へと連続して構築する通常の工法(順打ち工法)に比べて、仮設物が減るので、短工期で済む。

逆打ち工法の施工の流れ(写真:右下は、大村 拓也。右下以外は、大林組・前田建設工業・大本組JV)
逆打ち工法の施工の流れ(写真:右下は、大村 拓也。右下以外は、大林組・前田建設工業・大本組JV)

 さらに大林組JVは、本設の柱にSRC(鉄骨鉄筋コンクリート)構造を採用。下層を掘削する際に上層に完成した躯体を支える仮設の支柱(H形鋼)を、本設の柱と兼用した。

柱と梁の交点で鉄筋が複雑に

 工法の特徴ゆえに、配筋作業が複雑になった部分もある。例えば柱と梁の交点では、梁の鉄筋は柱となるH形鋼を貫通できないので、両者を溶接する必要が生じた。

 手順によっては鋼材や鉄筋同士が干渉してしまう。作業中の手戻りを減らすために導入したのが、三次元モデルを使った事前チェックという手法だ。同JVで現場代理人を務める貫井孝治工事長は、「逆打ち工法の採用で、標準的には5年掛かる工事をその半分の工期で提案した。配筋の複雑な箇所で手戻りが生じた場合、工事全体の遅れにもつながる」と説明する。