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残り2回の一括架設で8の字がつながる

7月中に3回に分けて架設する工事の流れ
7月中に3回に分けて架設する工事の流れ(資料:国土交通省関東地方整備局川崎国道事務所)
一番上が取材した7月2日夜から翌日未明の工事内容。中段は7月9日に完了し、下段は7月21日に予定している工事内容(資料:国土交通省関東地方整備局川崎国道事務所)

 この日に中央部分のブロック桁4が架かった後、地組みヤードから離れた台場地区側のブロック桁5・6・7は7月9日夜に架設を完了した。残りの青海地区側のブロック桁1・2・3は7月21日夜に架ける予定だ。これら計3回の一括架設で8の字形が完成する。

 ブロック桁の納まりや現場での取り回しなどからそれぞれ手順が決められた。首都高湾岸線に影響する箇所にはベントを建てられない。また、大型クレーンも特に中央ブロックについては適切に設置できる位置がないことなどから、多軸台車による架設方法を採用した。

お台場一帯の回遊性を高める

 台場地区と青海地区を結ぶ位置にあるお台場中央交差点は、両地区間を移動する歩行者が集中することで、歩行者の滞留が生じている。絶え間ない歩行者の横断によって、左折車による渋滞も発生している。歩道橋の完成により、歩行者の利便性と安全性の向上、さらに交差点の交通混雑の緩和が見込まれている。

 この歩道橋整備の内容を検討していくうえで、川崎国道事務所は東京都港湾局とともに、関係者との調整を図ったり専門家の意見を聴いたりする「お台場中央連絡橋(仮称)調整協議会」を設置。歩行者の利便性やランドマーク性といった観点から採用された。橋形式やデザインも、同協議会での検討を経て選定された。

 周辺の地下には鉄道のりんかい線や首都高、共同溝などの重要インフラがあるので、杭が深くなる橋脚はこれらの位置を避けた位置を選ばなければならないのが構造の前提条件だった。

 お台場中央連絡橋は、2013年度内の開通を目指している。

全体一般図
全体一般図(資料:国土交通省関東地方整備局川崎国道事務所)
(資料:国土交通省関東地方整備局川崎国道事務所)
完成イメージ(資料:国土交通省関東地方整備局川崎国道事務所)
完成イメージ(資料:国土交通省関東地方整備局川崎国道事務所)

工事概要

  • 名称=357号お台場中央連絡橋工事
  • 施工場所=東京都江東区青海1丁目~港区台場2丁目
  • 発注者=国土交通省 関東地方整備局 川崎国道事務所
  • 設計者=鹿島・IHIインフラシステム・川田工業異工種JV
  • 施工者=鹿島・IHIインフラシステム・川田工業異工種JV(現場代理人:松井修治、元請けの技術者数:20人)
  • 主な専門工事会社=東洋テクノ(杭施工)、協拓建設(土工事・躯体工事)、住軽日軽エンジニアリング(シェルター)、鹿島道路(橋面舗装・道路施設撤去復旧)、旭ビルウォール(エレベーター塔屋)、日立ビルシステム(エレベーター設置)、ミック(鋼桁架設)、宇徳(多軸台車)、大矢運送(重機工事)
  • 工期=2012年3月16日~2013年11月30日
  • 工費=24億135万円
  • 入札方式=高度技術提案型(II型)総合評価落札方式、設計施工一括発注方式
  • 予定価格=29億7287万5500円

勝田尚哉(かつたしょうや)
写真家・ライター
勝田尚哉(かつたしょうや) 1962年東京生まれ。東京理科大学理工学部建築学科卒、1985から2006年まで竹中工務店勤務を経て現在、株式会社カツタ写真事務所代表取締役。専門は建築写真。一級建築士・一級建築施工管理技士、日本写真家協会(JPS)・日本広告写真家協会(APA)・日本建築写真家協会(JAPS)会員。建築写真の技法を使った建設中の建造物・現場の写真作品制作・発表活動を展開している。ブログはこちら