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 自動車メーカーが持つカーナビのデータを活用して既存道路の安全性を高める改修を進め、交通事故を削減した自治体がある。埼玉県だ。

 同県は自動車の運行情報を参照して、県が管理する延長約2800kmの道路から急ブレーキの多発する道路を抽出。合計160カ所をリストアップして、2007年12月から11年度にかけて、急ブレーキを防ぐための路面標示をはじめとした安全対策に力を注いできた。

 その結果、急ブレーキの発生回数は67%減少し、改修箇所における人身事故の発生件数も23%減った。同時期の県全体での事故件数の減少率が3.7%だったので、対策の効果が大きかったことが分かる。

■カーナビを利用した道路改修の成果
(資料:埼玉県)
(資料:埼玉県)

 カーナビのデータを利用するきっかけは、県道路政策課の事務系職員の発案だった。ホンダが、走行する自動車とデータを双方向にやり取りするシステムを実用化していると知った職員が、そのシステムを道路の機能向上に役立てられないかと考えたのだ。同課はこのアイデアを生かそうと、ホンダに連絡。カーナビのデータを生かす手立てがないか相談を持ち掛けた。